ミニ・レビュー
5年ぶりの通算21作目。5〜7,10曲目がシングルのためか(8、9曲目もカップリング)全体にポップな作品が多い。ASKAらしい壮大な10曲目も見事だが、お茶目な歌声と歌詞の1曲目も新鮮。二人の歌声、二つの方向性などがタイトルどおり楽しめる。CHAGEが原風景を歌った9曲目に感涙。
ガイドコメント
前作『NOT AT ALL』より約5年ぶりとなる、CHAGE&ASKAのユニバーサル移籍第2弾アルバム。「36度線−1995夏−」や「僕はMusic」など、シングル4曲を収録。再開させるユニット活動への強い意欲に満ちている。
収録曲
01パパラッチはどっち
アイロニーの効いた独特な詞世界や、ASKAの絡みつくようなヴォーカルとCHAGEの絶妙なコーラス、そしてメロディアスでキャッチーなサビと、彼らの魅力がすべて詰まった渾身のポップ・ソング。シンセサイザーの不思議な音色が良いアクセントを与えている。
02Wasting Time
ディストーションを効かせたギター・リフが印象的な、アダルト・テイストのミディアム・ロック・ナンバー。シンプルかつタイトなバンド・サウンドを包み込むような重厚なコーラス・ワークが、曲に深みとアクセントを与えている。
03地球生まれの宇宙人
作詞・作曲そしてヴォーカルと、“ポップ・スター”ASKAここにありと言わんばかりの傑作。深いながらも決して説教臭くならない歌詞、独特ながら親しみやすいメロディ、クセがあるのに心地よい歌声……と、そのすべてが見事な結合を見せている。
04ボクラのカケラ
日々の疲れで元気と勇気が不足しがちなアナタにオススメのポップ・チューン。ポジティヴなメッセージが込められた歌詞やにぎやかなホーン・サウンド、そして2人のパワフルでハートフルなヴォーカルが、聴く者にエネルギーを与えてくれる。
05Here&There
0636度線-1995夏- (album ver.)
肩の力が抜けた感じの詞や、レゲエやボサ・ノヴァといったさまざまな南国風の音楽のエッセンスをちりばめたサウンドが楽しいポップ・チューン。高低差の大きなメロディが、ASKAの妖しくセクシーなヴォーカルを引き立てている。
07僕はMusic
Aメロでのたたみかけるようなラップが印象的な、ノリノリのポップ・チューン。Aメロの意外性と、チャゲアスらしいパワフルなサビで、1曲で2度おいしい作り。「イェイ! イェイ! イェイ!」と叫び続けるCHAGEのハジケっぷりが楽しい。
08光の羅針盤 (コンパス) (album ver.)
幻想的で壮大なスケール感が漂う、マンドリンやバンジョーの重厚なサウンドが印象的なミディアム・ナンバー。作詞・作曲を担当したCHAGEがリード・ヴォーカルをとり、コーラスをASKAが担当している。
09crossroad〜いまを生きる僕を〜 (album ver.)
CHAGEのリード・ヴォーカルによる、しっとりとしたジャジィ・テイストのスロー・バラード。ストリングスとコーラスを中心としたシンプルなサウンドが、深みのある詞と温かみある歌声を包み込んで、美しいハーモニーを奏でている。
10Man and Woman
バック・バンド・メンバー澤近泰輔のアコースティック・ピアノをフィーチャーしたミディアム・バラード。抑えながらも感動的なヴァースから劇的なサビへと、メロディ・メイカー・ASKAの本領が発揮された、雄大で躍動感に満ちたメロディが印象的。