ミニ・レビュー
昨今、活動範囲を海外に広げた3ピースのアルバム先行シングル。タイトル曲は、華やかなサビも泣かせるフレーズもないけれど、淡々と鳴らされるギターと朴訥としたドラムがより深く厚い情趣をかもし出す、ココロにしみる秀作。このさりげない音楽性は唯一無二。
ガイドコメント
the pillowsのエイベックス移籍後初となるシングル。貫禄とみずみずしさを兼ね備えた渾身のミディアム・ナンバーで、山中さわおのシャウトが胸にジワリと響く。WOWOWで放送のアニメ『MOONLIGHT MILE』のエンディング・テーマ。
収録曲
01スケアクロウ
淡々と鳴らされるツイン・ギターと朴とつとしたドラムで奏でられるオルタナ・ロック。通りいっぺんのメッセージではない骨のあるフレーズが、メロディとともに心の奥底まで染みていく。ギター・ロックのまさにド真ん中をいくナンバーだ。
02ボーイズ・ビー・ロックスミス
軽妙なギター・フレーズに肝の据わったドラムス、ナイーヴの名残りを漂わせるカジュアルなヴォーカルなど、ギター・ロックの素晴らしさがギュッとつまった一曲。押しつけがましさは微塵もない、さりげなさが光るラブ・ソングとなっている。
03つよがり
ダウナーに鳴らされるギター&ドラムスに導かれ、センシティヴな世界観がダイレクトに伝わってくるのは、全編日本語詞によるところが大きい。一言では片付けられない愛憎入り乱れる感情や根深い情趣を、ブレのないフレーズで投げかけてくれる一曲。