ガイドコメント
ジョス・ストーンの約2年半ぶりとなるオリジナル・アルバム。ラファエル・サディークをプロデューサーに迎え、ローリン・ヒルとの共作&共演曲やアレサ・フランクリンとのデュエット曲などを収録。話題満載の一枚だ。
収録曲
01CHANGE
3作目にして名刺代わりの自信作というジョスのアルバム『イントロデューシング〜』の冒頭に収められたイントロ。元プロフットボール選手で俳優として活躍するヴィニー・ジョーンズが語るポエット。成長著しいジョスの“変貌ぶり”を宣言している。
02GIRLS THEY WON'T BELIEVE IT
ティンパニのロールに続いて駆け上がるストリングスがドラマティックに響きわたり、重心の低いドラムが安定感よくシャッフルのリズムを刻む、ゴージャスな生音ソウル。人力グルーヴの躍動感にあふれた、古き良きソウルが21世紀に蘇る。
03HEADTURNER
ソウル界のレジェンド、オーティス・レディング「リスペクト」を引用したオールド・ソウル・マナーのオーガニックなグルーヴィ・チューン。自信を持った女性の活き活きとした様子を爽やかに綴る。ラファエル・サディークによるかっちりしたサウンドも最高だ。
04TELL ME 'BOUT IT
ラファエル・サディークの煽るようなイントロの語りで幕を開けるドライヴィング・チューン。ベースやギターが抜けてドラムのリズムだけをバックに歌われる中盤のヴォーカル・パートは圧巻というほかない。これぞホンモノのソウルというもの。
05TELL ME WHAT WE'RE GONNA DO NOW
リリックに定評のあるシカゴのラッパー=コモンをフィーチャーした注目のコラボ・チューン。大河の流れを思わせるようなゆったりとしたリズムに合わせて、ジョスはいつになくしっとりと歌い、コモンが安らぐラップで華を添える癒しのソウルだ。
06PUT YOUR HANDS ON ME
「私に触ってみて」というわかりやすいサビで、60年代に流行したようなポップでキャッチーなソウルを再現。声をめいっぱい張り上げ、裏返して情熱的に歌うこのオールド・スタイルのソウルは、いまやジョスにしか表現できない世界なのかも。
07MUSIC
2ヵ月にわたって毎日のように電話をかけ続けた結果、ようやく実現したというローリン・ヒルとの夢の共演曲。フージーズ「ザ・マスク」を元に作り直されたヴォーカル・ナンバーで、ローリンは落ち着き払ったいつものラップで援護射撃している。
08ARMS OF MY BABY
愛おしい人の腕の中へいますぐ戻りたいという、恋する女性のひたむきな想いを8ビートのシンプルなソウルに託したナンバー。ミュージシャンシップにあふれるバンド演奏にホーン&ストリングスを加えた、豪華なアレンジが聴きものだ。
09BAD HABIT
「わたしにとってあなたは悪いクセみたいなもの」と恋の中毒症状を訴える楽しいラヴ・ソング。ところ狭しと動き回るギター/ベースのアレンジに、プロデューサーのラファエル・サディークのカラーが明確に現れている。
10PROPER NICE
プリティ・ポイズンの80'sヒット「キャッチ・ミー」のサビのリリックを膨らませて、まったくの別曲に仕立てたナンバー。ゆったりとしたグルーヴの中にときおり挿入されるきらびやかなハープの音色をバックに、ジョスは優雅に舞っている。
11BRUISED BUT NOT BROKEN
美バラード職人として数々の名曲を生み出す、ダイアン・ウォーレンのソングライトという話題曲。たとえボロボロになったとしても、「傷は負ったけどくじけてはいない。きっと立ち直れるわ」と胸を張ってみせる人生の応援歌だ。
12BABY BABY BABY
「私のことホントに愛してる?」とたびたび恋人に問いかけるとってもキュートなラヴ・ソング。モータウン全盛期を思い起こさせるような明るく楽しく、万人に好まれるキャッチーさを湛えつつ、後半にはヒップホップ的な味付けも。
13WHAT WERE WE THINKING
三拍子のリズム・アレンジはもとより、シンプルなドラムのフィル・インやベース・ラインや素っ気ないギターなど、すべての面でオールド・ソウルを忠実に再現したバラード。素朴だからこそ伝えられる熱い想いがここにはある。
14MUSIC
輸入盤ではアルバム『イントロデューシング〜』のラストを飾るアウトロで、ローリン・ヒルをフィーチャーした「ミュージック」と対になる曲。1分40秒ほどの曲の後に1分半のブレイクを置いて、ア・カペラの男女デュエットを聴くことができるというシークレット付き。
15BIG OL' GAME
アルバム『イントロデューシング〜』日本盤に収録のボーナス・トラックその1。歯切れの悪いベースに導かれてルーズなギターがせわしなくかき鳴らされる泥臭さが持ち味のミッド・グルーヴ曲。サビのコーラスにはラファエル・サディークらしき声が聴こえてくる。
16MY GOD
アルバム『イントロデューシング〜』日本盤のボーナス・トラック。デモ的なサウンドのドラム・パターンの上でギター・カッティングがざっくりとグルーヴを刻むファンキー・チューン。歌い込むスペースはあまり用意されていないにもかかわらず、ジョスは限界までディープに勝負する。
仕様
CDエクストラ内容:テル・ミー・バウト・イット (VIDEO)