収録曲
01自己表現
スムースなイントロに乗せて「何がJポップだ?」と早速切れ込むディス。しかし、トラックはストリングスとアコースティック・ギターのアルペジオを中心とした落ち着いた印象。がなりちらすのではなく「言い聞かせる」テイストのディスが、厳しくも優しく響く。
02その時
9.11から5年、ケー・ダブ・シャインから届く警告。イラクへ派遣された自衛隊員の目線で物語が語られていく。情景が目に浮かぶほどの細かい描写が、いつ自分の身に降りかかるとも知れない戦争の現実感を想起させる。「さあ君ならどうする?」
03いつもの (feat.JUN-GMC)
JUN-GMCをゲストに迎えた、“セルアウト”ラッパーへのディス・ソング。テンションを抑えたトラックの上を、水を得た魚のように泳ぎ回るリリックはさすがの一言。「いつもの」というタイトルが自信と老かいさを物語っている。
04彼が去れば
映画『デビルマン』のサウンドトラックにも収録された、ミドル・テンポのダークなヒップホップ。無駄を抑えたタイトなビートとサンプリングが特徴で、「あれは誰だ?」というリリックが、元祖『デビルマン』の主題歌とリンクしている。
05オレはオレ (Remix) (feat.UZI、Q)
UZIとQ(ラッパ我リヤ)をゲストに迎えた、男のマイクリレー。デビュー当初からブレのない、“ケーダブ”得意の「自己探求」リリックが深く突き刺さる。シンセを中心に据えたトラックが、曲にメタリックな表情を与えている。
06世界の中心で愛を叫ぶ
タイトルどおりのラブ・ソング。トラックは色気のあるスムース・ジャズ調で、女性ヴォーカルを効果的に用いたサンプリングが流麗に響く。しかしフロウはいつもの“ケーダブ”節で、浮ついた雰囲気のない、渋いラブ・ソングに仕上がっている。