作家・伊坂幸太郎とのコラボレーションによって生まれたポップ・ロック。アップ・テンポなリズムと力強くかき鳴らされるギター、そしてキャッチーなサビのメロディが印象的。人間の強さと弱さ、そして愛をテーマにした歌詞も素晴らしい。

シンセサイザーの不思議でちょっとレトロな音使いや軽快なパーカッションが冴える、アップ・テンポなリズムが気持ちいいポップ・ナンバー。斉藤がコラボレーションを熱望したという森雪之丞によるユニークでキャッチーな歌詞も素晴らしい。

81年リリースの南佳孝の大ヒット曲をカヴァー。斉藤のセクシーでルーズなヴォーカルが、歌の世界にハマり過ぎ！ カヴァーにありがちな奇をてらったアレンジをせず、ウッド・ベースを中心にあくまで渋くシンプルにまとめたのも大正解。

ジョン・レノンがオノ・ヨーコへ捧げたと言われる名曲をカヴァー。そのヴォーカルから、ギターから、優しさがふわっと伝わってくる。「僕なりのジョンをイメージして新たに書いた」という斉藤の訳詞にも注目。間奏の口笛もイイ味を出している。

リズム・ボックスのループを前面に出すなど、彼には珍しく打ち込みを強調した音作りに意表を突かれるポップ・チューン。ユニークな歌詞や、ひと昔前のテクノのようなチープなサウンドともの悲しくも美しいメロディとのギャップが楽しい。

PUFFYのアルバム『Splurge』へ提供した作品のセルフ・カヴァー。もの悲しさと浮遊感が入り混じった不思議な雰囲気は、ジャックスを彷彿とさせる。メロディ展開は大きくはないが、曲のクオリティの高さとアレンジの妙によって、決して飽きさせないつくりになっている。

早川義夫の知る人ぞ知る名曲のカヴァー。美しくも怪しいメロディと斬新な詞による、オリジナルが持つ不思議な世界観は残しつつも、そこに斉藤のポップ・センスと遊び心が加わることでより聴きやすい作品となっている。

サザンオールスターズによる説明不要の大ヒット曲のカヴァー。さらに、デュエットにBONNIE PINKを迎えるという超豪華コラボレーション。2人の声の相性は抜群で、本家の桑田・原コンビとは一味違ったハーモニーが輝きを放っている。

タイトルどおりの甘い歌詞とヴォーカルがクセになりそうなラブ・ソング。Char、世良正則とともに「ロック御三家」と称されていた原田真二の大ヒット曲を、山崎まさよし、中村一義らとともに「3よし（弾き語り御三家）」と呼ばれた彼がカヴァーしたという点でも興味深い。

ジュリーこと沢田研二の往年の大ヒット・ナンバーを、ハードなロック・テイストにアレンジ。原曲で印象的だったイントロでの派手めなホーンのフレーズが、本作ではクールなギター・リフとして生まれ変わっている。ルーズでセクシーなヴォーカルもgood！

あたたかみのあるハーモニカの音色が印象的な癒し系ポップ・ソング。優しいメロディと等身大の歌詞、そしていい意味でルーズなヴォーカルの三位一体が心地よく胸に響く。彼が自ら叩くタンバリンもいい味を出している。

1977年発表の浜田省吾の名バラードを、ア・カペラ風アレンジでカヴァー。重厚なコーラスとフィンガー・クラップもすべて斉藤が担当しており、さながら1人ヴォーカル・グループの様相。シンプルな構成の分、メロディの美しさと切ない歌詞をたっぷりと堪能できる。

ゼクシィのCMソングとなり話題となった名バラードを、ギター・インストとしてセルフ・カヴァー。美しくてどこか懐かしいメロディをブライアン・メイばりのゴージャスなギター・プレイで演奏するという、セルフ・カヴァーと言うよりセルフ・パロディとも言うべき怪作。