ミニ・レビュー
この時期、このオケに、これだけの演奏をさせたケンペの手腕にあらためて感服する。特に初CD化でもある「アルルの女」は、ローマ時代の遺跡が点在するプロヴァンスの、単にフランス的とは言い切れない歴史の複雑さが透視されるような傑演となっている。
ガイドコメント
バンベルク響の首席指揮者時代、50代前半のケンペがもっとも脂の乗っていた時期の録音。「未完成」はスタジオ録音としては唯一のもの。いずれもケンペの誠実で温かみのある、ドイツの響きに満ちた演奏だ。
収録曲
01交響曲第8 (7)番ロ短調D.759「未完成」 (シューベルト)
02セレナード第13番ト長調K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 (モーツァルト)
03「アルルの女」組曲第1番 (ビゼー)
04「アルルの女」組曲第2番 (ビゼー)