ミニ・レビュー
あややとミキティによるユニットのファースト・アルバム。ハロプロの中でも特に器用と評判の二人ゆえ、その出来は磐石の一言。シリアスからハッピーな曲までリスナーがどう聴いているか見越して、そこに応える潔さと心地よさ。計算しつくされた隙のない一枚。
ガイドコメント
松浦亜弥と藤本美貴によるユニット、GAMの1stアルバム。キュートさとセクシーさとを併せ持った2人の奏でるハーモニーが、全編を通じて冴えわたっている。ルックスばかりでなく、その確かな歌唱力にも注目だ。
収録曲
01Thanks!
松浦亜弥と藤本美貴による美脚ユニットのデビュー作。未来への旅立ちと友との別れを綴った詞を、90年代風の電子音をちりばめたサウンドで描いたハイパー・チューン。キレの良い掛け合いはピンク・レディーを彷彿とさせるようだ。
02純潔〜Only〜
GAMのコンサートでは、“あやや&ミキティ”のパラパラ風ダンスで会場を熱狂の渦に包み込む、疾走感のあるダンス・トラック。ティーンエイジャーならではの、淡く切ない乙女心を繊細に描いたリリックにも要注目だ。
03メロディーズ
松浦亜弥・藤本美貴によるユニットの2ndシングル。R&Bベースのスローな楽曲を、2人がいつもにも増してセクシーに歌っている。妹風の甘え声の松浦とお姉さま風の強い声の藤本とで演じ分けている、ヴォーカル・ワークが興味深いナンバー。
04愛の船
奇をてらわず、オーソドックスな80年代風バンド・サウンドでまとめあげたミディアム・ナンバー。“あやや”と“ミキティ”による美しいユニゾン、ブリッジのギター・ソロにひかれるが、何よりもその美メロが胸に残る。
05ここで キスして
キスをせがむ女の子の揺れ動く心情を、1コーラス目を藤本美貴、2コーラス目を松浦亜弥が歌うという構成で展開する、歌謡曲テイストのトラック。ニュアンスが微妙に異なる二人の表現力、ヴォーカリゼーションに注目だ。
06LU LU LU
2007年3月21日に3rdシングルとしてリリースされた、デュオとしての高い完成度を感じさせる楽曲。流麗なストリングスの響きがどこかメランコリックで、哀愁を感じさせるメロディをより際立たせている。
07イチャ♥イチャ Summer
松浦亜弥と藤本美貴のまったりとしたウィスパー・ヴォイスが、楽曲に柔らかな印象を与えるキュートなナンバー。ニューミュージックを彷彿とさせるような、シンプルながら洒落たアレンジも心地いい。
08愛情オアシス
ビート感あふれるファンキーなリズムに乗せて、ちょっとアダルトなリリックが綴られる、エキゾティックなダンス・チューン。“オトナ”と“コドモ”をあわせ持つ、松浦亜弥と藤本美貴のコケティッシュな魅力が詰まった一曲だ。
09…H
つんく♂の十八番であるダンサブルなリズム・トラックとどこか哀愁のあるメロディが、まばゆいほどの魅力を放つポップ・チューン。柔らかさと力強さを兼ね備えた二人のハーモニーが、艶やかさをまとって迫ってくるようだ。
10甘い誘惑
アルバムのタイトルにもなったナンバーで、力強いバンド・アレンジが爽快な印象を残す、ストレートな8ビート・ロック。ハネたリズムを刻むドラムと疾走感のあるギター・プレイに乗せて、パワフルなヴォーカルが響きわたる。
11Thanks! (誘惑Remix)
映画『スケバン刑事』の主題歌に起用された、デビュー曲のリミックス・ヴァージョン。アグレッシヴなギター・サウンドのオリジナル・ヴァージョンから一転して、静謐なピアノが全編を包み込む優しいアレンジに。