ミニ・レビュー
約1年ぶりのシングルは、全4曲とも新曲というミニ・アルバム的なスペシャル盤。表題曲は、美しいクソをめぐる哲学的ナンバー。呪文的ヴォーカルとビート、ゆらゆら揺れながらまぶしくきらめくサウンドに身を委ねて、無限の精神世界を遊泳できそう。
ガイドコメント
日本が誇るサイケデリック・ロック・バンド、ゆらゆら帝国の2007年7月発表のシングル。パワフルでオリジナリティにあふれるロックンロールが展開されている。迫力ある演奏も痛快だ。
収録曲
01美しい
“美しいクソ”について多様な観点から考察した哲学的なロック・ナンバー。ゆらゆらと揺れ動くギター・サウンドと呪文的なヴォーカルが、ゆったりとした渦を巻き上げながら、果てしない宙へと誘ってくれる。
02なんとなく夢を
透明感に満ちたハイトーン・ギターが印象的な、スペイシー感覚のロック・チューン。全体的に隙間の多い構成で、ほとんど単語に近い歌詞を声にエコーを掛けながら、くり返し夢の世界を妖しげに描いている。
03なさけない&はずかしい
ギター&チョッパー・ベースがチャカポコと揺れ動くファンキーなナンバー。悪魔にタマキンを半分握られるという、まさに情けなく恥ずかしい状態を延々と歌い続けながらトリップしていく、ある種呪術的な一曲だ。
04船
揺れ動くギター・サウンドがリフレインするなかで、妙に端正なヴォーカルと女性コーラスが重なるサイケデリック系のナンバー。催眠状態に導かれるような展開だが、終盤に入るMCがしっかりと覚醒させてくれる。