ミニ・レビュー
筒美京平作品のトリビュート盤とその原曲を収録したコンピ盤が同時発売。ともに同じ曲順で構成してあり、原曲との聴き比べが容易。細部アレンジへのこだわりに原曲への深々とした敬意を感じさせる「セクシャルバイオレットNo.1」「また逢う日まで」を筆頭に、原曲の世界観から大きく逸脱はしない誠実な解釈で同時に自身の個性もアピール。が、原曲にはないリリックを大幅に用いたヒップホップ調の「お世話になりました」、異国どころか天界へと旅立たん雰囲気の「飛んでイスタンブール Homme」は例外的に激しく逸脱。とくにテノール歌唱全開の後者は、原曲の世界が霞んでしまうほどの秋川ワールドぶり。衝撃的一曲だ。
ガイドコメント
筒美京平の作家活動40周年を記念したトリビュート・アルバム。プロデュースやアレンジを筒美自らが担当し、懐かしの名曲が新たな表情で甦っている。山崎まさよしや草野マサムネら、参加アーティストも豪華。
収録曲
01さらば恋人 (山崎まさよし)
02ブルー・ライト・ヨコハマ (柴咲コウ)
03たそがれマイ・ラブ (徳永英明)
04セクシャルバイオレットNo.1 (つんく♂)
05人魚 (BONNIE PINK)
06お世話になりました (ET-KING)
07飛んでイスタンブール Homme (秋川雅史)
08魅せられて (島谷ひとみ)
09夏のクラクション (ゴスペラーズ)
10真夏の出来事 (melody.)
11木綿のハンカチーフ (草野マサムネ)
12また逢う日まで (クレイジーケンバンド)