ミニ・レビュー
小編成のアンサンブルのために多くの作品を残したエルガー。その多くは、どこかのどかで親しみやすく、バラエティに富んでいて楽しいのだが、不思議にも滅多に聴く機会がない。3団体の演奏も、楽曲の魅力を自然な形で引き出してくれている。気軽に楽しみたい一枚だ。
ガイドコメント
ロマンティックで幾分ノスタルジック、民族的な雰囲気はないがイギリスの田園風景とも共通するような穏やかさを持つ、そんなエルガーの特徴が良く出た作品集だ。その特徴を見事に抽出したマリナーの腕に感服するほかない。
収録曲
エルガー:
01弦楽のためのセレナード ホ短調op.20
02序奏とアレグロop.47 (弦楽合奏と弦楽四重奏のための)
03ため息op.70 (弦楽、ハープとオルガンのための)
04弦楽のためのエレジーop.58
05「スペインの貴婦人」組曲〜ブルレスコ/サラバンド/ブーレ (パーシー・ヤング編)
06ロマンス ニ短調op.62 (ファゴットと管弦楽のための)
072つの小品op.15〜朝の歌
082つの小品op.15〜夜の歌
09「セヴァン川」組曲op.87〜ウスター城 (序奏)/トーナメント/大聖堂/騎士団管理地/コーダ
演奏
(1)〜(6)ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ (7)(8)イ・サロニスティ (9)エルガー・ハワース指揮 グライムソープ・コリアリー・バンド
録音
(1)〜(5)67. (6)94.7 (7)(8)88.9 (9)76.