ミニ・レビュー
初めての宗教曲集。相変わらずのこの世への祈りを込めてのアルバムだそうだ。そういう真摯な気持ちがストレートに出ている。非常に丁寧にうたっている。ヴィブラートも控えめで、装飾音も華美にならず、端正で清楚。単なる癒し以上のアルバムで、感動を誘う。
ガイドコメント
ソプラノ歌手、森麻季の美しい歌声が堪能できるアルバム。名作オペラ『ばらの騎士』の若きヒロイン、ゾフィーを演じる彼女が、ヨーロッパで歌いこんだ宗教曲のアリア集だ。モーツァルト3曲がとりわけ素晴らしい。
収録曲
01モテット「喜べ躍れ、幸いなる魂よ (エクスルターテ・ユビラーテ)」〜喜べ、喜び躍れ/輝かしい日が君臨し/あなたは純潔な者たちの王冠です/アレルヤ (モーツァルト)
02ハ短調ミサ曲〜聖霊によって処女マリアより御体を受け/わたしたちは主をほめ (モーツァルト)
03オラトリオ「天地創造」〜神はまた言われた「地は青草と、種をもつ草と」/今や野はさわやかな緑を/神はまた言われた「水は、生命もちゆれ動く生き物を」/力強い翼を広げて (J.ハイドン)
04マタイ受難曲〜あの方は良いことだけをされました/愛ゆえに主は死にたもう (J.S.バッハ)
05ヨハネ受難曲〜溶けて流れよ、わが心よ (J.S.バッハ)
06レクイエム〜ピエ・イエス (フォーレ)
07天使の糧 (フランク)
演奏
森麻季(S) 金聖響指揮 オーケストラ・アンサンブル金沢