ミニ・レビュー
札幌を基点として活動するDJ/ハウス・ミュージック・クリエーターのセカンド・アルバム。流麗なピアノ(とメロディ)が核になっているのは前作同様で、今回はCOLDFEET、金原千恵子などがゲストで参加している。ハウスの裾野を広げた人だと思う。
収録曲
01HOME (feat.COLDFEET)
『LET LIFE LOOSE』に続く、盟友COLDFEETとのコラボレーション曲。壮大なピアノとストリングス、伸びやかなコーラス・ワークなど、切なくも力強いサウンドが込められたメロディアスなハウス・ミュージックだ。
02PROLOGUE OF LIFE (DD Edit) (feat.arvin homa aya)
Jazztronik陣営からarvin homa ayaをヴォーカリストに迎えた、“歌モノ”ハウス・ナンバー。繊細なピアノのフレーズと表現力のある歌声が好相性だ。Francfranc(フランフラン)のコンピレーション・アルバムにも収録された話題曲。
03MUSIC LIFE IN FOREST
クラシカルなアコースティック・ギターのアルペジオとオーガニックなドラム&パーカッションで構成された、大人のハウス・ミュージック。相変わらずメロディアスなピアノとストリングスが、歌モノのような雄弁さで曲の表情を形作る。
04from japan to japan.....
イントロから大仰な低音ストリングス・サウンドが厳かに鳴り響く。ハウシーなビートもところどころで挿入されるが、メロディアスなピアノ&ストリングスの上モノが独奏される間奏部分にこそ、この曲の本質が現れている。
05I BELIEVE (feat.Kat MacDowell)
儚く響くアコースティック・ギターのアルペジオとキャット・マクドウェルによるハスキー・ヴォイスのアンサンブルがいい。主張を抑えたハウス・ビートとスムースな哀愁サウンドのケミストリーによってフロアを感動の渦へと巻き込む、極上の“歌モノ”トラックだ。
06SOUL ROOTS
往年の傑作ハウス・クラシックのDAISHI DANCE風ピアノ・カヴァー。キャッチーなリフによる高揚感がフロアの温度を上げること間違いなし。オリジナルに忠実でありながら、最新のDJサウンドとしての機能性も持ち合わせている。
07LOVE AND HARMONY (feat.Roland Clark)
ヴェテランのローランド・クラークをフィーチャーした王道ディープ・ハウス。ファンキーなベース・ラインとパーカッション、ソウルフルで伸びやかなヴォーカル&コーラス・ワークが、90年代初期ハウスのヴァイヴスを漂わせる佳曲だ。
08MOONRISE....MOONSET (feat.Chieko Kinbara)
ハウス・シーンに彗星のごとく現れた日本のトップ・ヴァイオリニスト、金原千恵子を全面的にフィーチャー。美しすぎるヴァイオリンのフレーズと切ないピアノの音色が掛け合う、繊細でエモーショナルなハウス・ミュージックに仕上がっている。
09WINTER NIGHT MELODIES (feat.COLDFEET)
COLDFEETをゲストに迎えた、ドラマティックな楽曲。札幌の冬にインスパイアされて綴ったというピアノとヴァイオリンのメロディ・ラインに、Lori Fineの物憂げなヴォーカルが絡む。切なく幻想的なハウス・ミュージックだ。
10SHINE&BRIGHT
緩やかでエモーショナルなピアノのイントロに心を奪われる。爽快感の中に一抹の切なさをたたえた音像は、もはやDAISHI DANCEの真骨頂といえる。壮大なメロディの数々がリスナーを優しく包み込む、泣きのハウス・トラックだ。
11LOVE、TRUST、BELIEVE (DANCE DANCE Remix) (feat.Lori Fine)
ゴスペル風の壮大なコーラス・ワークが印象的な、ドラマティックなハウス・ナンバー。繊細なピアノのフレーズとともにLori Fineの力強いヴォーカルが響きわたり、アルバム『MELODIES MELODIES』のラストにふさわしい胸が熱くなるような楽曲に仕上がっている。