ミニ・レビュー
オペラ界に彗星のごとく現れたソプラノ歌手ケイト・ロイヤル。リリカルな声は豊かで美しい。「放蕩息子」では表現が多少平板に感じられるが、「道楽者のなりゆき」の難しいアリアなど破綻のない見事な歌唱を聴かせる。将来への期待が高まるソロ・デビュー盤である。
ガイドコメント
ケイト・ロイヤルは、ポール・マッカートニーの「心の翼」に参加して名を知られた、ロンドン生まれのソプラノ歌手。本作は、そんな彼女のソロ・デビュー・アルバムで、深く滑らかな歌声が洒落た選曲で楽しめる。
収録曲
01「放蕩息子」〜リアのエール むなしくも年は過ぎゆき (ドビュッシー)
02スペインの歌〜カディスの娘たち (ドリーブ)
03「オーヴェルニュの歌」第1集〜バイレロ (カントルーブ編)
04「オーヴェルニュの歌」第3集〜女房持ちはかわいそう (カントルーブ編)
05「オーヴェルニュの歌」第2集〜捨てられた女 (カントルーブ編)
06ハバネラ形式のヴォカリーズ (ラヴェル)
07「道楽者のなりゆき」〜アン・トゥルーラヴのアリア トムからは何の便りもない (ストラヴィンスキー)
08「道楽者のなりゆき」〜アン・トゥルーラヴのアリア お父様だ!私はお父様を捨て (ストラヴィンスキー)
09「道楽者のなりゆき」〜アン・トゥルーラヴのアリア あの人のところへ行きましょう (ストラヴィンスキー)
10「カルミナ・ブラーナ」〜ゆれ動く、わが心 (オルフ)
11子守歌op.41-1 (R.シュトラウス)
12花束を編みたかったop.68-2 (R.シュトラウス)
13あしたop.27-4 (R.シュトラウス)
14「ゴイェスカス」〜マハと夜うぐいす (グラナドス)
15「4つのマドリガル」〜何で洗いましょう? (ロドリーゴ)
16「4つのマドリガル」〜君ゆえに死ぬ思い (ロドリーゴ)
17「4つのマドリガル」〜恋はどこから? (ロドリーゴ)
18「4つのマドリガル」〜ポプラの林に行ってきた (ロドリーゴ)
19タイムの若枝 (民謡/ジョン・フレイザー編)
演奏
ケイト・ロイヤル(S) エドワード・ガードナー指揮 アカデミー室内管弦楽団