ミニ・レビュー
2008年で歌手デビュー5年目となる木村カエラの4枚目のアルバム。従来のバンド志向とはやや趣を変え、テクノ〜ニューウェイヴ的な要素が押し出されている。初回盤付属のDVDもライヴ映像など盛りだくさんの内容。進行形の彼女が味わえる。
ガイドコメント
シングル曲「Samantha」「Yellow」「Jasper」を収録した4thアルバム。テクノやニューウェイヴなども取り入れたヴァリエーション豊かな仕上がりとなっており、彼女の新たな魅力が炸裂している。本作はPV付きの限定版。
収録曲
[Disc 1]
01NO IMAGE
クラムボンのミト制作による、ダークなムードを携えながら展開するエレクトロ・ロック風ナンバー。官能的な一夜を想起させる詞と終盤での幻惑的なムードに転調する展開からは、新たなカエラの一面がうかがえる。衝撃度の高い一曲。
02Jasper
03Yellow
04STARs
NATSUMENのAxSxE制作による、風を切り裂くような疾走感が弾けるアッパー・ロック。“何に悩むんだろう”と自問自答しながら、最後には“私はNO.1になれる!”と宣言するポジティヴさが爽快。ポッカ「キレートレモン」CMソング。
05ファミレド
MO'SOME TONEBENDER制作・参加によるミディアム・ロック・チューン。あなたのそばにいることがこんなにも美しいと、大切な人と一緒にいられる素晴らしさを歌っている。推進力の高いシャープなサウンドが魅力だ。
06dejavu
07Samantha
08+1
09No Reason Why
10鏡よ鏡
ファンタジーやおとぎ話風に愛を描いたミディアム・ロック。ひずんでうねるギターが不穏な空気を醸し出すも、カエラの垢抜けたヴォーカルがおぞましさを取り除いている。メルヘンでミステリアスな世界を創り上げた展開が印象的。
11はやる気持ち的 My World
ASPARAGUSの渡邊忍による超ハイテンション・ロック。衝動を抑えきれない矢継ぎ早の展開に理屈など言ってる暇はない、そう思わせる刺激的なナンバーだが、中盤での“チャオ、チャオ、好きにしちゃお”などのライミングにはカエラらしい可愛さも。
121115
13Humpty Dumpty
マザーグースの童謡に登場する「ハンプティ・ダンプティ」をモチーフにした、メルヘンチックなポップ・チューン。本来は塀から落ちて戻せないまま終わるが、カエラ版ハンプティ・ダンプティは愛を持って落ちて君に包まれるというラヴリーな結末となっている。
[Disc 2]〈DVD〉
01Samantha (Music Video)
02Yellow (Music Video)
03Jasper (Music Video)
04オンナク祭 オトコク祭 (2007/12/20 (オンナク祭) (LIVE&MC)
05木村カエラの映像実験室