ミニ・レビュー
ブゾーニ(1866〜1924)のピアノ作品を集めたアルバム。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストであったわりに作曲家としての評価は高くない。しかし高橋悠治の演奏はブゾーニの革新性やら創造力を巧みに引き出しえている。特に6曲の異様なソナティナは必聴ものである。
ガイドコメント
ブゾーニは、マーラーとシェーンベルクの間の世代の人で、バッハ作品のピアノ編曲でも知られる作曲家兼ピアニスト。20世紀の新音楽の予見者でもあった。現在最も先鋭的な作曲家のひとり、高橋悠治がそのブゾーニを巧みに読み解いている。
収録曲
ブゾーニ:
01子守歌
02インディアン日記1巻
03ソナティナ1番
04ソナティナ2番
05子どものためのソナティナ3番 (アメリカのマドリン・Mのために)
061917年キリスト生誕の日のソナティナ4番
07大ヨハン・ゼバスティアンの名による短いソナティナ5番
J.S.バッハ:
08ファンタジアとフーガBWV905
ブゾーニ:
09カルメンによるソナティナ6番 (ビゼーの「カルメン」による小幻想曲)
10トッカータ