ミニ・レビュー
存在感あふれる女性シンガー、平原綾香の16枚目のシングル。「さよなら 私の夏」はブラスを配したモータウン的なロックン・ソウル・ナンバーで、なくした夏の恋を弾力のあるヴォーカルで歌う。「空に涙を返したら」は「星つむぎの歌」と同じく天性のメロディ・メイカー、財津和夫の作品。
ガイドコメント
平原綾香の2008年第3弾シングル。夏らしくポップなサウンドに、等身大のセンチメンタルな歌詞を添えたラヴ・ソングとなっている。彼女の新たな可能性を感じさせる意欲作だ。
収録曲
01さよなら 私の夏
ノスタルジーを感じさせる歌謡曲風な切り口の詞と、平原のフラットなアプローチによるヴォーカルのマッチングが新鮮なミディアム・ナンバー。リヴァーブを排除したマットなサウンドで、もったりとさせずに夏の恋を描写することに成功している。
02空に涙を返したら
ヴィブラフォン、グロッケン、ハモンドオルガン、チェンバロなどの多彩な音色を盛り込んだ、表情豊かな曲。泣いて過ごした昨夜が過ぎて、前向きになれた朝の瞬間を切り取ったマーチだ。雨上がりの澄んだ空を映したような、清々しい空気をまとっている。
03さよなら 私の夏 (Vocal-less Track)