ミニ・レビュー
総合、音楽、映像の三人のプロデューサーのもと、ヴォーカルのLumiを中心とした音楽プロジェクトのファースト・アルバム。総体的にエレクトロニクスなアレンジが施されており、明らかな時代の流れといったものを感じさせる。
ガイドコメント
“宇宙で生まれ育った18歳・LUMI”がフロント・ガールを務めるクリエイター・ユニットの1stアルバム。CMソングに起用され、注目を集めた「Smile」「Breeze」など、色彩豊かでノリの良いサウンドを聴かせてくれる。
収録曲
[Disc 1]
01Prologue-Earth Rise-
“宇宙で生まれ育った30年後の17歳”LUMIをフロント・アクトとするコンセプチュアル・ユニットの1stアルバムのオープニング・トラック。スウィートで高揚感あるサウンドが特色の彼らの世界観にふさわしい、スペーシーなイントロだ。
02Breeze
“宇宙で生まれ育った30年後の17歳LUMI”を中心としたユニットのシングル。アダルトなダンス・アレンジをほどこしたチップ・チューンで、さりげないトランス感と清涼感あふれる音色が、近未来的な印象を与えている。
03Smile
世界の“共通言語”である“笑顔=SMILE”をテーマにしたミッド・スロー・ハウス。笑顔はLUMIが生まれた宇宙においても力を与え、幸せを運んでくれる素晴らしいコミュニケーション・メソッドだと歌う。メナード「フェイシャルサロン」CM曲。
04Star Line
エモーショナルなギター・フレーズからスタートするドラマティックなハウス・チューン。昼と夜の境界=“スター・ライン”から愛や平和を感じるという優しさあふれる心情を、てらいなくストレートに歌っている。
05Heavenly Star
玉井健二と水口哲也がプロデュースする近未来ユニット“30年後に結成される宇宙で生まれ育った17歳LUMIによるラヴ・ソング”という設定の、キラメキさわやかなチップ・チューン。冒険的ではあるが、音の混ぜ方や磨き方にはかなりのテクニックと実力を感じさせる。
06Intermediate-Orbit Swimming-
『元気ロケッツI Heavenly Star』に収録のインスト・トラック。カラフルなポップ・サウンドをベースに浮遊感漂うアレンジが加わり、サブタイトル“Orbit Swimming”にふさわしいスペーシーなサウンドとなっている。
07I will
“いつもあなたの周りを回っている”と、未来に出会う男の子への想いを綴った曲。宇宙で生まれてからまだ一度も地球に降り立っていないLUMIの心情を、スウィートなポップ・サウンドに乗せて描いている。
08Star Surfer
打ち寄せる波の効果音から幕を開けるミディアム・チューン。“パッション、パッション……”とループするフレーズからサビへと突入する瞬間は、銀河という大波にライディングするサーファーのイメージそのもの。
09Never Ever
英詞と日本語詞をミックスしたミディアム・スロー・バラード。宇宙であっても地球であっても変わらない普遍の心理である“夢”について歌ったナンバーで、シンプルなサウンドゆえのメッセージ性の力強さが感じられる。
10Fly!
タイトルが示すように上空へと飛び立っていく高揚感を、ロック調のアレンジを採り入れて表現したミディアム・チューン。飛翔を想起させるキャッチーでアッパーなサウンドは、スカッと晴れた夏にピッタリといえる。
11Star Line (Japanese Ver.)
PARCO「4days Sale」CM曲となった「Star Line」の日本語詞版。英詞を無理に訳したという感じはなく、むしろオリジナルにはなかった“It's a Magic”やサビの日本語詞の方がすんなりと耳に入ってくる。
12Breeze (Summer Afternoon Mix)
トヨタテクニカルディベロップメントCM曲に起用された1stシングルのリミックス・ヴァージョン。元来、風をテーマに歌った爽やかなナンバーだが、ボサ・ノヴァ調のギター・アレンジを採用したことで、いっそう清涼感あふれる仕上がりに。
13Breeze (Star Breeze Mix)
1stシングルのリミックス・ヴァージョン。風をテーマにした楽曲だが、地上の風というよりもヴァージョン・タイトルよろしく、宇宙に散りばめられた星たちの流動を表現したかのようなスペーシーなアレンジが強調されている。
[Disc 2]〈DVD〉
01Heavenly Star (Music Clip)
02Breeze (Music Clip)
03Star Line (Music Clip)
04Debut Live@LIVE EARTH 2007.07.07