ミニ・レビュー
カラヤンがグラモフォンに残したバッハ録音を、ブランデンブルクの新録音を除いてすべて収録したSHM-CDボックス。音価いっぱいの音で進む器楽声部や合唱が、しかし鈍重にならずゆったりとした推進力を伴って進んでいく。モダン・オーケストラによる、古楽復権以前のスタイルによるバッハ演奏の典型として、カラヤンの業績とともに記憶されていく録音集といえそうだ。
ガイドコメント
カラヤンが生前愛し続けたバッハの作品集。ドイツ・グラモフォンへの録音をすべて収録している。2種あるブランデンブルク協奏曲は60年代のものを採用。スケールが大きくロマンティックなバッハだ。
収録曲
J.S.バッハ:
01ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
02ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048
03ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
04管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067
05ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調BWV1047
06ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調BWV1050
07ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調BWV1051
08管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068
09ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041
10ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042
112つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
12マタイ受難曲BWV244
13ミサ曲ロ短調BWV232
14マニフィカト ニ長調BWV243
演奏
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1)〜(8)エディト・ピヒト=アクセンフェルト(HC) (1)(3)(5)(6)(11)ミシェル・シュヴァルベ(VN) (1)カール・シュタインス(OB) アラン・シヴィル,シャーリー・ホプキンス(HR) (3)〜(6)カールハインツ・ツェラー(FL) (3)マティアス・リュタース(FL) (5)アドルフ・シェルバウム(TP) ローター・コッホ(OB) (9)〜(11)クリスティアン・フェラス(VN) (12)グンドゥラ・ヤノヴィツ(S) クリスタ・ルートヴィヒ(A) ペーター・シュライアー(T) ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) ウィーン楽友協会合唱団 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団員 ベルリン国立歌劇場少年合唱団員 ベルリン大聖堂聖歌隊 (13)グンドゥラ・ヤノヴィツ(S) クリスタ・ルートヴィヒ(A) ペーター・シュライアー(T) ロバート・カーンズ(BR) カール・リッダーブッシュ(BS) ウィーン楽友協会合唱団 (14)アンナ・トモワ=シントウ(S) アグネス・ヴァルツァ(A) ペーター・シュライアー(T) ベンジャミン・ラクソン(BS) ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団