ガイドコメント
SOFFetのオール・シングルズ・ベスト・アルバム。レーベルの枠を超えて、すべてのシングルが収録されており、ファン必携の一枚となっている。彼らの音楽性の変化をたどってみるのも興味深い。
収録曲
01君がいるなら☆
スウィング調のジャズ・アレンジに、ごく自然に溶け込むソフトなラップ。斬新、それでいて耳馴染みが良い。あらゆるジャンルを取り込み、ポップでスタイリッシュなラップに仕上げるそのセンスは、21世紀的フリッパーズ・ギター?
02がむしゃら凸凹 (デコボコ)大レース!?
クラリネットの響きがノスタルジックな雰囲気を醸し出す、ボサ・ノヴァ・テイストのナンバー。「もたもたしてる暇なんてない」と啖呵を切りつつも、聴くものを扇情するような強引さをあえて抑えているところがSOFFetらしい。
03南の島へ行きましょう
日本語ラップの新境地、「SOFFet的ぽかぽかラップ」(のような感じ?)が全開! レゲエ調のけだるいテンポと、お気楽極楽なアロ〜ハ・サウンドに脳味噌が溶けそう。社会復帰が困難になるので、聴き過ぎには注意。
04人生一度
癒し系アコースティック・サウンドと、柔らかハーモニーのラップが心地よい……が、その内容は、いつになくシリアス。SOFFetらしい、飾らない言葉で紡がれる大事なメッセージがじんわりと心に染み込む、味わい深い作品。
05春風
ラップほどごっつくなくて、鼻歌ほどラフじゃなくて……なんともいえない軽やかなタッチの言葉の流れが、「春風」のように心地よい。洗練されたサウンドながらも、気取ったところがちっともない、SOFFetらしいぽかぽかソング。
06Private Beach
とにかく彼女のことが好きで好きでたまらない、そんな幸せいっぱいの心情を歌ったポップ・ナンバー。甘く流れるストリングスとロマンティックなフルートの響きが、リゾート感あふれる歌詞の世界観と見事にマッチしている。
07へその緒
母親への感謝の気持ちを綴ったミディアム・スロー・ナンバー。ストリングスを中心に配した柔らかなサウンドからは、母親に対する深い愛情が伝わってくる。一言一言をかみしめるように歌い上げるヴォーカルも印象的だ。
08キグルミマスター
職場では上司の顔色をうかがい、女性とのショッピングでは荷物持ちに……。そんな優等生のキグルミをかぶってしまう自分自身をシニカルに糾弾するアッパー・チューン。映画『転がれ!たま子』イメージ・ソング。
09everlasting one
子供たちの可愛らしいコーラスと明るくポジティヴなメッセージが、傷づいた心を優しく癒してくれる人生讃歌的ポップ・チューン。SOFFetとともにサウンド・プロデュースを務めているのはFantastic Plastic Machine。
10Life
別れた彼女との思い出に後ろ髪を引かれながらも、前を向いて歩き出そうと歌う切ないミディアム・ナンバー。明るい陽射しを思わせるサビのコーラスが、これから訪れるであろう新しい出会いを予感させる。
11Answer
彼女に伝えたい自分の本当の気持ちとは? そんなことに想いを巡らす主人公の心の動きを、切なく歌い上げるラヴ・ソング。歌詞に登場する“鈴虫””夕凪”といった言葉が、曲全体の黄昏感をよりいっそう強めている。
12Love Story
趣味も性格も価値観も違うのになぜか惹かれ合う、そんなカップルの恋模様を歌ったハート・ウォーミングなラヴ・ソング。wyolicaのazumiが透明感あふれるコーラスで楽曲に花を添えている。
13東京ホタル
東京の街で懸命に生き続ける人々へ向けた応援歌。日々の疲れを洗い流すようなストリングスとロマンティックなピアノの音色が印象的だ。伸びやかなサビのコーラスは、空へと羽ばたくホタルを思わせる。
14スキナツ (SOFFet with mihimaru GT)
mihimaru GTをフィーチャリング・ゲストに迎えた、真夏のビーチで繰り広げられるアゲアゲな恋物語に胸が高鳴るパーティ・チューン。HirokoとSOFFetのヴォーカルの相性もよく、自然に溶け合っている。
15また会う日まで
高校生活を終え、それぞれの道へ旅立っていく級友たちへ向けた別れの歌。リズミカルで軽快なバック・トラックからは、離れ離れになってしまう寂しさよりも、これから始まる新生活への期待感が伝わってくる。
16星空の下で (初回のみ収録)