ミニ・レビュー
ひとつひとつ丁寧に演奏されるショパン晩年の作品に、ピリスの演奏芸術の深まりが重なる、ちょっと驚きの2枚組。母国で農耕にも精を出すというピリス、自らの芸も十分に耕された証であり、深みとか落ち着きという言葉が素直に心の奥に沈みこんでくる。★
ガイドコメント
ピリスの久しぶりとなるショパン集。ソナタの第3番や練習曲集など後期のピアノ作品に加えて、チェロ・ソナタを加えているところがピリスらしい。2010年のショパン・イヤーに向けての強力な2枚組だ。
収録曲
ショパン:
[Disc 1]
01ピアノ・ソナタ第3番ロ短調op.58
022つの夜想曲op.62
033つのマズルカop.59
[Disc 2]
01ポロネーズ第7番変イ長調op.61「幻想」
023つのマズルカop.63
033つのワルツop.64
04マズルカ第45番ト短調op.67-2
05マズルカ第47番イ短調op.67-4
06チェロとピアノのためのソナタ ト短調op.65
07マズルカ第51番ヘ短調op.68-4
演奏
マリア・ジョアン・ピリス(P) [2] (6)パヴェル・ゴムジャコフ(VC)