ミニ・レビュー
ザ・ピロウズの山中、GLAYのJIRO、ストレイテナーのナカヤマによる激情ロック専門バンドが3年ぶりに2作目をリリース。基本は山中の世界観だが、90年代以降のロックの持つ毒、グランジ感、挑発的要素をデフォルメした楽曲の妖しい魅力は、このメンバーならではだ。
ガイドコメント
the pillowsの山中さわお、GLAYのJIRO、ストレイテナーのナカヤマシンペイという、ニルヴァーナを愛する3人が集結したバンドの2ndミニ・アルバム。ポップかつアーティスティックなサウンドで楽しませてくれる。
収録曲
[Disc 1]
01ロックンロール・レイ・ダウン
前作より約3年ぶりというブランクを感じさせない、ミニ・アルバム『牙をみせろ』のリード曲。尖ったギター・リフが冴えたサウンドにポップなメロディが相まった、激しさと親しみやすさを兼ね備えている。
02シー・アール・エス
“ポップなニルヴァーナ”を目指す彼らだからこそ挑戦できたともいえる、ニルヴァーナの名曲「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」のアレンジ・ナンバー。ベースの低音を最大限に生かしたサウンドはテンション高めだが、ヴォーカルはあくまでクール!
03リヴ・ドライブ
JIRO(GLAY)によるしなやかなベース・ラインを強調した、スケールの大きいパワー・ポップ・チューン。爽やかなメロディと前のめりな歌詞が絶妙にマッチした、ドライヴにぴったりのナンバーだ。
04シュート・ザ・ムーン
言葉遊びのようなシュールな歌詞が印象的な、疾走感あふれるアップ・ビート・チューン。どこか影を帯びた楽曲の多いザ・プレデターズにおいては珍しい、底なしに明るいアッパーなロック・ナンバーだ。
05ガン・ロック
アルバム『牙をみせろ』中唯一の全編英詞による、ルーツ・ロックやブルースの要素を取り入れた骨太なバンド・サウンドが広がるナンバー。気だるさとやんちゃさが同居したヴォーカルも見事にハマっている。
06アイランド
エモーショナルなシャウトとダークな詞、マイナー調のメロディが緊張感を煽る、ブルース色の強いロック・ナンバー。なかでも、“カラス”“赤い心臓”などの色彩に満ちた歌詞は秀逸で、リスナーの想像力を高めるのに一役買っている。
07ワイルド・タイガー
スピーディで激しいドラム&ベースを前面に押し出した、タイトルどおりの“ワイルド”なロック・チューン。人間に飼われたトラを引き合いにした、“臆病にならないでやりたいことに挑戦しよう”というメッセージが詰まっている。
[Disc 2]〈DVD〉
01リヴ・ドライブ (ビデオ・クリップ)
02シュート・ザ・ムーン (ビデオ・クリップ)
03ロックンロール・レイ・ダウン (ビデオ・クリップ)