ミニ・レビュー
東京のインスト・バンドの1年ぶりのサード。ポスト・ロックと呼ぶにはラフな演奏の音のせめぎあいが印象的で、麗しい旋律を奏でつつ激情系ハードコアにも通じるエネルギッシュな音で目が覚める。歌詞がないことを補うごときタイトルのフレーズも興味深い。
ガイドコメント
teの3rdアルバム。2人のギタリストが奏でるメロディアスかつエッヂの鋭いフレーズのリフレイン、個性的でグルーヴィなベース、緊張感あふれる凄まじいドラミング。メンバーの個性が絶妙に絡み合った、ヴァラエティ豊かな一枚だ。
収録曲
01人間は自由なものとして生まれ、至る所で「鎖」に繋がれてゆく。
02他に寄せる信頼の大部分は、己の内に抱く自信から「生」まれる。
03夢とは現実という平凡なものに付ける美しさに似た「嘘」の俗称。
04いつも好転する未来を望み、しかし時節の変化は「恐」れている。
05弱いというものは哀れな事だ、敢えて行うにしろ「忍」ぶにしろ。
06具眼の士に検閲されることは、最も正しい「価値」の決定である。
07詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しい「慰」めである。
08人は他人の不幸には充分耐えられるだけの強さを「持」っている。
09理は公平な判断を望み、怒りは判断が公平に見える事を「望」む。
10意味の在る巡り会いを求めず、出会いに「意味」を見つけて行く。
11歌を謡って眠らせてやりたい。誰かの傍に坐り「謡」っていたい。
12「無論做什麼都好」、用輕聲細語説出名為「自由」という「脅迫」