ミニ・レビュー
シンプルに書かれたということでは共通点がある両者の作品だが、あまりに違う世界観がシンクロするのか疑問に思った。しかしロジェの卓越したピアニズムによって、サティの人間臭さは純化され、吉松の彼岸のような響きにはこの世の温かみが加えられて見事に響きあった。
ガイドコメント
ラヴェルのスペシャリストというイメージが強いピアニスト、パスカル・ロジェがサティと吉松隆を取り上げた興味深いアルバム。明快で繊細なピアノを聴かせるロジェが、サティのユーモアと吉松の繊細な響きを見事に紡ぎ出している。
収録曲
01ジムノペディ第1番 (サティ)
02水によせる間奏曲 (吉松隆)
03グノシェンヌ第1番 (サティ)
04過去形のロマンス (吉松隆)
05グノシエンヌ第4番 (サティ)
06さりげない前奏曲 (吉松隆)
07ジムノペディ第2番 (サティ)
08球形のロマンス (吉松隆)
09ジムノペディ第3番 (サティ)
10夕暮れのアラベスク (吉松隆)
11グノシエンヌ第3番 (サティ)
12小さな春への前奏曲 (吉松隆)
13けだるい夏へのロマンス (吉松隆)
14秋の船唄 (吉松隆)
15冬のパストラル (吉松隆)
16太った木の人形のスケッチとからかい (サティ)
17鳥のいる間奏曲 (吉松隆)
18グノシエンヌ第2番 (サティ)
19グノシエンヌ第5番 (サティ)
20間奏曲の記憶 (吉松隆)
21貧者の夢想 (サティ)
22途切れた淡い前奏曲 (吉松隆)
23愛撫 (サティ)
24あなたが欲しい (サティ)
25遠い夢のロマンス (吉松隆)
26グノシエンヌ第6番 (サティ)
27真夜中のノエル (吉松隆)
28サラバンド第3番 (サティ)
29静止した夢のパヴァーヌ (吉松隆)