ミニ・レビュー
98年に亡くなったシュニトケの未完の交響曲を、ラスカートフが復元したもので、世界初の録音。きわめて薄い響きの中、時として全盛期のシュニトケを思わせるものが回顧的に現れるが、全体は始めも終わりもない時間が漂う。ちょっと黄泉の国の音楽のよう。
ガイドコメント
98年に他界したロシアの作曲家、シュニトケの未完に終わり絶筆となった交響曲第9番を、ラスカトフが補筆完成させた世界初録音のアルバム。最後まで創作意欲が衰えなかったシュニトケの気迫が伝わる、ファン待望の録音だ。
収録曲
シュニトケ:
01交響曲第9番 (アレクサンドル・ラスカートフによる手稿譜からの復元)
ラスカトフ:
02主よ今こそしもべを去らせたまわん〜アルフレート・シュニトケの追憶に (メッゾ・ソプラノ、男声と管弦楽のための)
演奏
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団 (2)エレナ・ヴァシリエヴァ(MS) ヒリヤード・アンサンブル