ミニ・レビュー
アイドル・グループ、NEWSからスピン・アウトしたヴォーカル・ユニットのファースト・アルバム。初々しさがにじむコーラス・ワークとみずみずしいエネルギーが好ましい。スウェディッシュ・ポップス系のキャッチーなメロディとほっこりと和むムードが踏襲された秀作。
ガイドコメント
2009年7月15日リリースの1stアルバム。スウェーデン先行発売で話題となったデビュー作「ミソスープ」や「キッス〜帰り道のラヴソング〜」「アイアイ傘」などのシングル曲を含む、ヴォーカルを最大限に活かした楽曲が満載。
収録曲
01ミソスープ
神州一味噌「減塩みそ」CMソングに起用されたデビュー・シングル。和食に欠かせない定番メニューの味噌汁をテーマに、一人暮らしをして初めて分かる母のありがたみを歌っている。初々しいコーラス・ワークが温かい。
02キッス〜帰り道のラブソング〜
TBS系アニメ『ラブ★コン』エンディング曲に起用された2ndシングル。学生の恋愛やファースト・キスなど、甘酸っぱい青春をテーマにしたラヴ・バラードで、柔らかいメロディと穏やかな二人の歌声に癒される一曲。
03たったひとつだけ
彼女に対する想いをストレートに綴ったポップ・ナンバー。つらい気持ちや疲れた体をいたわる温かい歌詞が、安心感を与える。リズミカルなサウンドに乗せて軽やかに歌う二人のヴォーカルに、希望ある未来が伺える。
04夏への扉
真心ブラザーズの桜井秀俊が作詞・作曲を担当した涼しさを感じさせる爽やかな一曲。ラウンジ風の心地よいリズムとキーボードがオシャレな雰囲気を醸し出す。片想いの切なさを野球の試合に重ねた歌詞が若さを感じさせる青春ソングだ。
05What's going on?
日常の忙しさやストレスに疑問を持ち、幼い頃に見た夢と現実のギャップに戸惑う複雑な心情を描いた一曲。軽快でありながら、時折焦りが見え隠れする悩ましいメロディのシンセ・サウンドが、現状に満足できない様子を表わしているようだ。
06くしゃみ
穏やかに鳴るガット・ギターがノスタルジックに響くバラード。永遠に続くと思っていた彼女との幸せな日々が、突然終わった悲しみを綴る。“LOVE LOVE〜”と彼女への変わらぬ想いを歌う二人のハーモニーも哀感に満ちている。
07サヨナラ僕の街
風味堂の渡和久が作詞・作曲・編曲を手掛けた旅立ちの歌。哀愁漂うサックスとギターが作り出す切ないメロディから一転して、サビは明るくリズミカルに転調する。君の言葉を思い出し、希望を持って明日へ進むという強い意志を歌う一曲だ。
08HIGHWAY
悲しい思い出を振り切るために夜の高速道路を駆け抜けるという失恋ソング。力強いキーボードとアグレッシヴなトランペットが、別れた彼女への捨てきれない想いを無理矢理断ち切ろうとする心情を表わしているようだ。二人の熱い歌声にも注目。
09POWER OF EARTH
軽快なリズムと明るく優しいサウンドが心地よいポップ・ナンバー。戦争に対して見て見ぬ振りではなく、みんなが立ち上がり繋がることが大切だと綴る。二人の堂々とした歌い方が清々しく、見事なハモリも聴きどころだ。
10四季彩
約2分の短いなかに、三味線を用いて日本独自の美しさを表現した一曲。繊細さと壮大さを兼ね備えたストリングスも和のイメージを壊すことなく見事に馴染んでいる。一言一言丁寧に歌う二人のコーラスにも厳粛な雰囲気が漂っている。
11片想いの小さな恋
飾らない言葉で片想いの切ない心情を綴ったラヴ・ソング。君への募る想いを歌う柔らかいコーラスと温かいサウンドに優しさを感じる。テレビ東京系アニメ『ネオ アンジェリーク Abyss』第2期エンディング・テーマ。
12アイアイ傘
テレビ東京系アニメ『ネオ アンジェリーク Abyss』エンディング曲となった3rdシングル。君への想いを素直に伝えられずにいる切ない恋心を綴った一曲。穏やかなメロディと、優しく柔らかいなかに甘酸っぱさを感じさせるコーラス・ワークが魅力。
13雨のち晴れ
14チキンボーヤ
15Miso Soup