ミニ・レビュー
これを“老境”と言うのだろうか。二人の感情がぶつかり合うスパーク、2台のピアノが炸裂……、その実音楽はクールなのだ。だからシューベルト的優しさも、ラヴェル的音の綾も生き生き表現される。とてもザルツブルクでの一夜の楽しみに終わらせるのは忍びない。それを居ながらに追体験できる喜び。
ガイドコメント
アルゲリッチとフレイレの久しぶりのデュオ・アルバム。ザルツブルク音楽祭でのライヴ録音で、個性を活かしながらも互いの演奏に感応しあうといった、デュオ・グループにはない刺激に満ちた世界を創出している。
収録曲
01ハイドンの主題による変奏曲op.56b (ブラームス)
02交響的舞曲op.45 (ラフマニノフ)
03ロンド イ長調D.951「大ロンド」 (シューベルト)
04ラ・ヴァルス (ラヴェル)