ガイドコメント
大阪発のガールズ・バンド、SCANDALの記念すべきメジャー・デビュー・アルバム。インディ時代にタワーレコード限定でリリースされた「スペースレンジャー」「恋模様」「カゲロウ」ほか、シングルを含む楽曲を収録。
収録曲
01SCANDAL BABY
さわやかなサウンドにどこか懐かしいメロディ・ラインを配した、アルバム『ベスト★スキャンダル』のオープニング・ナンバー。悩みながらも懸命に前に進もうとするひたむきさが表われた一曲だ。揺れたり葛藤したりする微妙な心境をリアルに綴っている。
02少女S
テレビ東京系アニメ『BLEACH』オープニング・テーマの3rdシングル。骨太なガレージ・ロックで、あなたが居ないとイヤ、私が居なきゃダメと言ってと迫る恋愛依存ソング。サヨナラと言いながらも揺れるわがままな恋心をストレートに描写した一曲。
03DOLL
思春期の女の子の恋愛衝動を過激に歌い上げた、記念すべきメジャー・デビュー・シングル。“何も知らないわけじゃないのよ”とリアルに綴られた歌詞には思わずドキリとさせられる。脱力感と躍動感が入り混じったパワフルなロック・チューンだ。
04恋模様
恋に恋するような、甘酸っぱくて瑞々しい乙女心を綴ったラヴ・ソング。“頭の中あなたの事でいっぱい”と歌う甘い内容だが、ガシガシと鳴らされるロック・サウンドにのせることでセンチメンタルにならず、尖った印象を持たせているのが彼女たちらしい。
05夢見るつばさ
ヒルビリー・バップス「夢見る頃を過ぎても」に新たな詞を加えたリニューアル・カヴァー。浮遊感のある打ち込みサウンドから始まるファンタジックでさわやかなナンバー。“夢見る頃”である思春期の繊細な心境を綴った歌詞がせつない。
06アナタガマワル
アグレッシヴなサウンドに歌謡曲調のメロディをのせた一曲。嫌になるくらい愛していると分かっていながら、どうしたらいいか悶々とする主人公を情熱的な歌唱で好演。好きすぎて頭の中がぐるぐる回るモヤモヤした想いとシャッフル・リズムがマッチしている。
07スペースレンジャー
タワーレコード限定で発表されたインディ時代の一曲。芯のあるロック・サウンドにシンセで宇宙っぽさを味付けしたにぎやかな仕上がりで、金星のディスコや火星人のふりした土星人など、宇宙全体を巻き込んだパーティ・ナイトを描いた詞がユニークだ。
08Ring!Ring!Ring!
ベースがグルーヴィな脱力系ロック・チューン。あっさりしたサウンドに“ナーナーナナ ナーナナナ”のコーラスが陽気な一曲だ。恋の駆け引きに動じない相手からの着信を待ちながら、“気のないフリはやめてみようかな”と心が揺れる青春ラヴ・ソング。
09マボロシナイト
夜のネオン街を思わせるアダルトな雰囲気満載のシャッフル調歌謡ロック。退屈な日々のなかで甘い恋を求める刺激的な内容で、妖艶なヴォーカルは小悪魔のささやきのよう。“思いのままに”と快楽的欲望を大胆に綴った情熱的な一曲だ。
10キミと夜と涙
清涼感あるサウンドにせつないメロディ・ラインをのせたミッド・ナンバー。昔の恋に想いを馳せながら、もうここから踏み出そうと前を向く内容で、はかなげで感傷的な歌唱が心に響く一曲。“キミのことが好きだよ さよなら”と歌うさわやかさにグッとくる。
11ひとつだけ
パワフルなサウンドの疾走感あるストレートなロック・チューン。“君の声信じたいんだよ”“いま君は孤独なんかじゃない”と力強いメッセージを綴った元気をくれる応援歌で、彼女たちの持ち味であるエモーショナルなヴォーカルが見事にマッチした佳曲だ。
12SAKURAグッバイ
さわやかにサヨナラを綴った卒業ソング。制服や教室といったワードから鮮やかに情景が浮かんでくるのは、同世代の彼女たちが歌うからこそ。感傷にひたるだけでなく、また会おうねで別れる懸命な前向きさも見せた青春一色のナンバー。
13カゲロウ (album mix)
インディ時代最後のシングル。求めなければ失うこともないと分かりながら、“I LOVE YOU が聞きたくて”と自分のものにしたくなる葛藤をストレートに吐き出した片想いソング。乾いたギターが響くノスタルジックなサウンドにほろ苦い歌唱が映える。