ガイドコメント
前作『ACTION』から約2年ぶりとなる17thアルバム。フジテレビ系ドラマ『ブザー・ビート〜』主題歌「イチブトゼンブ」やスズキ「スイフト」CM曲「DIVE」、映画『TAJOMARU』主題歌「PRAY」など、パワフルな楽曲が目白押しだ。
収録曲
[Disc 1]
01Introduction
ギターだけで演奏された、アルバム『MAGIC』のイントロダクション。同作に収録されたタイトル・ナンバーのサビのメロディをなぞった妖しげなギター・サウンドが、不穏な印象をもたらすとともに何かの始まりを予感させる。
02DIVE
スズキ「スイフト」CMソングとなった46thシングルのアルバム・ヴァージョン。3分とコンパクトにまとめられた清々しいハード・ロック・ナンバーだ。“ラララララン”という一見サウンドに似つかわしくないフレーズが妙に耳になじむ、中毒性の高い一曲。
03Time Flies
危機感をあおるようなギター・リフとどこか懐かしいメロディ・ラインが特徴のワイルドなハード・ロック・チューン。自分の生き方について真摯に向き合う内容で、“できることは全部やった 無理やりそう思いたいだけ”というフレーズにドキリとさせられる。
04MY LONELY TOWN
長崎県の軍艦島でのPV撮影が話題となった47thシングル。ストリングスが程よい緊張感をもたらすミッド・ロックで、哀愁漂う味わい深い一曲。人は独りで完全に分かり合うのは不可能としながら、わずかな共鳴で繋がり合う人間関係の深さを綴っている。
05long time no see
スリリングなギターで始まる疾走ナンバー。駆け抜けるメロから跳ねるリズムの歌謡曲調のサビへと展開するクールな一曲だ。速弾きギター・ソロの前に一度テンポ・ダウンする、緩急ある繋ぎ方は見事。テレビ朝日系ドラマ『サラリーマン金太郎2』主題歌。
06イチブトゼンブ
フジテレビ系ドラマ『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』主題歌。イントロのカッティング・ギターが印象的なミッド・ロックで、さわやかに突き抜けるサビが心地よい。“愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに”のフレーズは秀逸。
07PRAY
小栗旬主演映画『TAJOMARU』のために書き下ろしたドラマティックなバラード・ナンバー。誰かが誰かのために祈ることで救われる世界を描きたかったという稲葉の想いが如実に表われた内容で、凛とした強さと希望が感じ取れる一曲だ。
08MAGIC
出だしでかき鳴らされるギターが爽快なミッド・ロック。“人の世にタネもシカケも無し”と、“MAGIC”は偶然起こるものではなく自分で起こすものだというメッセージが込められた一曲。マジックを起こそうという不屈の精神がうかがえる骨太な内容だ。
09Mayday!
シャッフル・リズムで心地よく疾走するゴージャスで豪快なブラス・ナンバー。些細なことから訪れた別れの危機に焦る主人公の胸の内を赤裸々に綴った内容で、切羽詰った心境がサウンドにも表われた歌謡ロックとなっている。
10TINY DROPS
亡くなった人への手向けの言葉が並べられた、心に沁みるバラード。また会うまでのつかの間のさよならだと、惜しみながらも優しく見送るメッセージを情感込めて歌い上げている。優雅ですらあるサウンドのなか、松本の哀愁に満ちたギターが涙腺を刺激する。
11だれにも言えねぇ
アグレッシヴなロック・サウンドにラテン・テイストのパーカッションがアクセントをもたらすホットな一曲。恋心に気づきあふれ出す気持ちに対して、“だれにも言えねぇ”と悶々とする主人公をストレートに描写。情熱的なヴォーカルにも想いが表われている。
12夢の中で逢いましょう
昭和歌謡を意識したメロディ・ラインにホーン・セクションが熱く絡むミッド・ナンバー。昔の携帯電話から過去の恋人との記憶を辿り、“夢の中で逢いましょう”とささやかに願う一曲。“死ぬまで気になる人なんだろうな”という恋心にも似た想いがせつない。
13Freedom Train
自由とは思い通りになることではなく選べることだと力強く訴えるメッセージ・ソング。どっしりと構えたロック・サウンドに凛々しく豪快なヴォーカルが映える一曲で、幸せは自分で選んだレールの上にしかないという詞に背中を押される。
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