ミニ・レビュー
日本ロック史に残る名作『orbital period』から2年、来るべき6枚目のアルバムへの大きな布石の第1弾と位置付けられる両A面シングル。つねに“死”や“不在”や“無”から思索を始める藤原基央の重厚な作風が、本作ではいい意味での軽やかさを身につけた感があり、それが聴き手に今まで以上の感動を与えている。★
ガイドコメント
前作「メーデー」から約2年ぶりとなる2009年11月25日発表の15thシングル。疾走感あふれるサウンドの「R.I.P.」、藤原の独特な視点で描かれるクリスマス・ソング「Merry Christmas」を両A面で収録。
収録曲
01R.I.P.
疾走感のあるギター&ドラムに重厚感のあるベースが織りなす、ドラマティックなサウンドが印象的な15thシングル。幼少期の記憶が現在・未来に交錯していく歌詞に、何処か懐かしさをと切なさを覚えるロック・チューンだ。
02Merry Christmas
藤原の世界観ならではの優しい詞で綴るクリスマス・ソング。スレイベルとアコースティック調のケルト風サウンドが、キラキラ光る街を描写している。美しいハーモニーで歌われる、コラールを彷彿とさせる“メリー・クリスマス”のフレーズが聴きどころだ。