ミニ・レビュー
特に女性の心をわしづかみにするヴォーカル・ワークに磨きのかかったオールAサイド、全4トラックを収録した12枚目のシングル。松尾潔、Jeff Miyahara、URU、亀田誠治といった敏腕プロデューサーとのコラボで、ミディアム・チューンを中心にクオリティの高いトラックが揃った。「Last Kiss」はBONNIE PINK のカヴァー。
ガイドコメント
2ndアルバム『What's Love?』も好調のJUJUの、前作「PRESENT」に続く約3ヵ月ぶりとなる12thシングル。恋心をくすぐるキラー・チューン「桜雨」と「READY FOR LOVE」を収録した両A面作だ。
収録曲
01桜雨
透明感のあるメロウなサウンドの“セツナ系”ラヴ・バラード。思い出の場所で昔の恋に想いをはせながら涙する主人公を、たおやかに歌い上げている。振り返らずひとりで夢に向かう今となくした過去にとまどう、揺れる心境を繊細に描写した一曲だ。
02READY FOR LOVE
ふたりの関係が壊れるのを怖れて隠してきた想いが、抑えられずにあふれ出た瞬間を綴っている。クールで軽やかなトラックに、“キミじゃなきゃあたしはだめなの”と訴えるような凛としたヴォーカルが映える、熱烈なラヴ・ソングだ。
03S.H.E.
優雅なストリングスを敷いたドラマティックなバラード。堂々とした温かいヴォーカルで、積み上げてきた輝きが自分を強くしてくれると説く。ふと不安になったときに進む力をくれるような一曲だ。花王「アジエンス」CMソング。
04Last Kiss
BONNIE PINKの楽曲を亀田誠治のプロデュースでカヴァー。原曲の感触を残しつつ、ストリングスを前面に出した仕上がりで、ウェットなヴォーカルが響きわたる。別れの瞬間をとらえるなかで、“愛した事だけは汚さないで”のフレーズが沁みる。
05桜雨 (instrumental)