ミニ・レビュー
イングヴェイ・マルムスティーンやスティーヴ・ヴァイを擁したことで知られる、グラハム・ボネット率いる80'sハード・ロックの雄が残した作品群が待望の紙ジャケ復刻。1作目『ノー・パロール・フロム・ロックン・ロール』(83年)の冒頭から痛快で開放感たっぷりのメロディアスなロックが畳み掛けてくる。グラハムの力強い歌声も全開だが、とにかくイングヴェイのギターに釘付けになる衝撃の一枚だ。『ライヴ・センテンス』(84年)は、84年の中野サンプラザでの公演を収録したファンには涙ものの作品。一番勢いにのった時期の貴重なライヴで、ギターを弾き倒すイングヴェイの勇姿がまぶしい。変態ギタリスト、スティーヴを迎えて制作されたのが『ディスタービング・ザ・ピース』(85年)。ハード・ロックの枠を外れたマジカルなサウンドが醍醐味だ。『デンジャラス・ゲームス』(86年)は、ギターがダニー・ジョンソンに替わり出された3作目。隠れた名盤として評価されていた作品だけあって、各々の楽曲の個性が光る。
ガイドコメント
名ヴォーカリスト、グラハム・ボネット率いるアルカトラスの83年のデビュー作。“超新星ギター・ヒーロー”と称されたイングヴェイの壮絶なインスト「インキュバス」ほか、ダイナミックかつキャッチーな楽曲を収録。ハード・ロックの新時代を告げた一枚だ。
収録曲
01ISLAND IN THE SUN
02GENERAL HOSPITAL
03JET TO JET
04HIROSHIMA MON AMOUR
05KREE NAKOORIE
06INCUBUS
07TOO YOUNG TO DIE, TOO DRUNK TO LIVE
08BIG FOOT
09STARCARR LANE
10SUFFER ME