ミニ・レビュー
オリジナル・アルバムとして5枚目にあたるが、シングルが6枚分収められ、ベスト盤のような手触り。ラップも切ないバラードも、すべてをカラフルなポップ・ソングへと振り切る。このユニットの元気っぷりが全開で、ライヴの盛り上がりも期待できそう。初回盤にはアフロ・キャップ付き。
ガイドコメント
2010年2月発表の5thアルバム。映画『猿ロック THE MOVIE』の主題歌「Love Letter」やドラマ『上海タイフーン』の主題歌「幸せになろう」など、タイアップ曲を多数収録。キャッチー&ポップなイメージがより濃厚になった一作だ。
収録曲
01Theme of mihimaLIVE3
5thアルバム『mihimalogy』のオープニングを飾るヒップホップ・トラック。高音が耳を突く力強いキーボードに重厚なギターが絡み合い、緊張感を醸し出している。“楽しみたいなら さぁ声出せ”と煽るフレーズには、彼らの自信がみてとれる。
02アン♥ロック
日本テレビ系ドラマ『猿ロック』主題歌に起用された22ndシングル。アダルティックでありながらポジティヴなメッセージを乗せたリズミカルなmiyakeのラップとクリアなhirokoの歌声が高揚感を与える。刺激的でオシャレな骨太ロック・チューンだ。
03777 (スリーセブン) (feat.ET-KING)
ET-KINGを迎えた、にぎやかなポップ・ナンバー。“生涯777〜アメドリBig Money”など、人生をギャンブルにたとえた詞がユニーク。スクラッチやホーンを配した明るいサウンドと陽気な歌声のなかに、紅一点のhirokoの甘い声が映える。
04幸せになろう
愛のちからをテーマにしたバラードで、シングルとしては初めてhirokoが作詞・作曲を担当。周りの人たちへの感謝や愛に気づいてほしいというメッセージを、優しいピアノとストリングスをバックに歌う。NHKドラマ『上海タイフーン』主題歌。
05サヨナラは言わなかった (feat.光永亮太)
光永亮太をゲストに迎えた、切ない失恋ソング。hirokoのクリアな歌声と光永の優しい歌声が見事に重なり、二人の掛け合いは本当の恋人同士と思わせる。愁いを帯びたストリングスの響きが、“サヨナラ”と言えなかった後悔の念を表わしているよう。
06SIGNAL
コジャレたサックスのグルーヴィなサンプリングが心地よいヒップホップ。自分たちの情熱を“ミヒマルスタンス”な音に乗せて伝えたいと、軽やかなラップで歌いこなしている。hirokoのチアフルな歌唱はもちろん、miyakeのクールなフロウも魅力。
07す・か・ん・く
大胆なホーン・アレンジを導入したノリノリのアッパー・チューン。“困難な問題も どんな問題も 愛せばホラ君次第”と、悩みを吹き飛ばすいきおいで明るく元気に歌う。サウンドと歌詞が見事にマッチしたポップな仕上がりで、心を晴れやかにしてくれる。
08Switch
何度躓いても自分のスタイルを貫いて前へ進んで行こう! と歌う応援ソング。持ち味のチアフルなヴァースから爽快なコーラスへの展開は手慣れたもの。テレビ東京系『世界卓球'09』テーマ・ソング&イオン「YUKATA&MIZUGI MAGIC」CMソング。
09Love Letter
“愛してる”が言えないと悩む恋心を描いた切ないバラード。hirokoの悲しげな歌声が胸に響く。ベートーヴェンのピアノソナタ第8番「大ソナタ悲愴」第2楽章をサンプリングした、美しいサウンドにも注目。映画『猿ロック THE MOVIE』主題歌。
10とろけちゃうダンディ〜
南国を思わせる色鮮やかでトロピカルなアレンジが印象的なミディアム・ポップ・チューン。海辺の男の子たちに色香を振りまいて魅了する女の子を描いた詞が可愛らしい。日本テレビ系『スッキリ!』の2009年7月度テーマ・ソング。
11泣き夏 (with SOFFet)
SOFFetとコラボした「スキナツ」と同時発表のバラード。繊細なhirokoと優しげで静かなSOFFetの歌声が、見事に重なり涙を誘う。美しくも切ないピアノとストリングスが、過去の恋愛を思い出しセンチメンタルに浸る心情とリンクする。
12道しるべ
“生まれ変わっても あなたに会いたい”という想いを綴ったバラード。穏やかで清々しいhirokoの歌声は、相手への感謝を表わしているよう。なめらかなストリングスと静かなクラップが心地よい。映画『猿ロック THE MOVIE』エンディング曲。
13ラジマルGT傑作トーク集part.2 (with 古坂大魔王)
14ドス恋 (feat.古坂大魔王)
古坂大魔王をゲストに迎えた、ノリノリの“ヒップポップ”ナンバー。“ドス恋 ドス恋 寄り切れドス恋”と、恋と相撲をかけた詞がおもしろい。目まぐるしいシンセ・アレンジやスクラッチ、陽気なかけ声などが、楽曲を鮮やかに彩っている。