ガイドコメント
2010年3月10日発表の5thアルバム。同年2月リリースの先行シングルと同タイトルの本作は、その名のとおりハッピーになれるようなナンバーを詰め込んだ一枚。「ランデヴー」「COSMIC BOX」ほかを収録する。
収録曲
[Disc 1]
01朝が来る
朝を告げるような瑞々しいサウンドと大地に根を張ったような大きなスケール感が印象的なミッド。伸びやかに、そして自由なヴォーカルで“何か始まる予感がしてる I・M・A !!”と歌うYUKIの姿が心を掴む。
02プレゼント
ギターのカッティングを中心に駆け抜ける爽快なアップ・チューン。“夢見ていたんだ こんな素敵な日”と、歌うことや生きることの楽しさを真っ直ぐに綴った歌詞とそれを表現したサビで突き抜けるヴォーカルが心を躍らせる。
03COSMIC BOX
随所にジャズのエッセンスを加えたバンド・アレンジがユニークな19thシングル。切なさを帯びた美しい歌詞とは裏腹に、ラストへ向けてまるで音で遊ぶように上がっていくバンドの熱量の対比が楽しい。長澤まさみ主演の映画『曲がれ!スプーン』主題歌。
04ランデヴー
ロミオとジュリエットをテーマに、恋に落ちた二人の“綱渡りの恋”を描いたアップ・ナンバー。ストリングスとコーラスが緊張感を醸し出すイントロをはじめ、エレクトロのエッセンスを絶妙に加えながらバンド・サウンドで展開するアレンジが秀逸。
05just life!all right!
4つ打ちで進むエレクトロなサウンドにのせ、大切な人への想いを歌うポップ・チューン。“甘い桃とリキュール”“パスタのアルデンテ”など食にまつわるフレーズを織り交ぜながら、3度のごはんよりも愛してると綴る歌詞がキュート。
06チャイニーズガール
“アジア人の女の子二人組ユニットのデビュー曲”というユニークなコンセプトから生まれたゆったりとしたポップ・ソング。コンセプトどおり北京語などを取り入れた歌詞、そして二胡などを用いてオリエンタルな味付けを施したアレンジが新鮮だ。
07恋愛模様
ビッグバンド・ジャズ風のナンバー。“まだ上げ初めし前髪初々しくて”など、昭和チックな恋愛模様を綴った歌詞の世界観がハイカラなサウンドにピッタリ。YUKIのヴォーカリストとしての高い実力とキュートな魅力がぎっしり詰まっている。
08さようなら、おかえり
ギターのアルペジオによるアンサンブルを中心に、シンプルなサウンドでどこか懐かしい世界を作り上げるミディアム・チューン。少女のように無垢な歌唱に加え、美しい日本語を前面に押し出した歌詞がノスタルジックな雰囲気をよりいっそう引き立てている。
09うれしくって抱きあうよ
20thシングルにして、5thアルバムのタイトル・チューンとなったミディアム・ナンバー。AOR的なエッセンスを取り入れたサウンドを下敷きに、“欲しいものなどもはや無いんだ 僕と君はひとつさ”と色鮮やかな情景を織りまぜつつ穏やかに歌う。
10ミス・イエスタデイ
“失くした昨日”を思い返しつつ“ミス・イエスタデイ”の心情を優しく綴るミディアム・スロー。伸びやかなメロディを表情豊かに歌い上げるYUKIのヴォーカルが心を打つ。三木聡監督、麻生久美子主演の映画『インスタント沼』主題歌。
11汽車に乗って
マンドリンをフィーチャーしたサウンドが牧歌的な雰囲気を醸し出すミディアム・バラード。YUKIの故郷である北海道の大地を思わせるような雄大なサウンドに合わせ、“故郷離れ 思い出すのは 君のことさ”と優しく、そしてしっかりと歌う姿が印象的。
12同じ手
イギリスのロック・バンド、ファラーのジェズ・アシャーストが作曲に参加したスロー・ナンバー。石成正人が奏でるアコースティック・ギターの音色に乗せ、“いつだって触れられるような気がした 君の手”と支えてくれる人たちの温もりと感謝を歌う。
13夜が来る
アルバム『うれしくって抱き合うよ』のラスト・ナンバー。同アルバムの1曲目「朝が来る」と対をなすような楽曲で、一日の終わりを告げるようなファンタジックなサウンドにのせて“目を閉じて おやすみ”と優しく歌い上げる。夢に誘うような余韻が心地良い。
[Disc 2]〈DVD〉
01汽車に乗って (ミュージックビデオ)
02ランデヴー (ミュージックビデオ)
03COSMIC BOX (ミュージックビデオ)
04うれしくって抱き合うよ (ミュージックビデオ)
05Dance!Dance!Dance! (撮り下ろしダンス映像)