ミニ・レビュー
一枚のCDをこれほど慈しんで聴き通したことがあっただろうか。ネトレプコの情感あふれる歌唱は聴く者の心に沁みわたり、繊細かつダイナミックに寄り添うバレンボイムのピアノが胸に響く。祖国の作曲家に寄せるソプラノの深い共感が育んだ感動のライヴである。★
ガイドコメント
ネトレプコ初の歌曲アルバム。リムスキー=コルサコフとチャイコフスキーという“お国もの”から、ロマンティックで美しい作品を並べている。ピアノはバレンボイム、2009年ザルツブルグ音楽祭のライヴ録音だ。
収録曲
リムスキー=コルサコフ:
01夜のしじまで夢見ることはop.40-3
02許せ!転落の日々を思い出すなかれop.27-4
03空の高みからそよぐ風ではないop.43-2
04雲雀の歌は高らかに響きop.43-1
05グルジアの丘にてop.3-4
06薔薇と酒の王国へop.8-5
07ズライカの歌op.26-4
08薔薇に魅せられたナイチンゲールop.2-2
09空にたなびく雲はうすれてop.42-3
10ニンフop.56-1
11夏の夜の夢op.56-2
チャイコフスキー:
12語れよ、木陰で起こったことをop.57-1
13こんなにも早く忘れるとは
14狂おしい夜op.60-6
15なぜ?op.6-5
16セレナーデop.63-6
17子守歌op.16-1
18私は野の草ではなかったのかop.47-7
19希望の無い日々にop.73-5
20昼も夜もop.47-6
ドヴォルザーク:
21わが母の教え給いし歌op.55-4
R.シュトラウス:
22ツェツィーリエop.27-2
演奏
アンナ・ネトレプコ(S) ダニエル・バレンボイム(P)