ミニ・レビュー
晩年のショパンが渡英前に出演、結果としてパリでの最後のコンサートとなった一夜を再現。当時の社会情勢を詳説、曖昧な資料から当日の曲目を推定していく22ページのノーツは読みごたえ十分(これだけで購入価値あり)。音源は新旧あるが視点は一貫しており、秀逸な選曲だ。
ガイドコメント
芥川賞作家、平野啓一郎が選曲・監修、さらに解説も書いたショパン・アルバム。同氏の小説『葬送』にも登場する、1848年にショパンがパリで行なったという最後のコンサートのプログラムを再現した、魅惑的なアルバムとなっている。
収録曲
モーツァルト:
[Disc 1]
01ピアノ三重奏曲ホ長調K.542
ショパン:
02ノクターン第8番変ニ長調op.27-2
03舟歌 嬰ヘ長調op.60
04エチュード第1番変イ長調op.25-1「牧童」
05エチュード第2番ヘ短調op.25-2
06エチュード第7番嬰ハ短調op.25-7
07子守歌変ニ長調op.57
[Disc 2]
01チェロ・ソナタ ト短調op.65 (抜粋)
02プレリュード第8番嬰ヘ短調op.28-8
03プレリュード第10番嬰ハ短調op.28-10
04プレリュード第11番ロ長調op.28-11
05プレリュード第12番嬰ト短調op.28-12
06プレリュード第17番変イ長調op.28-17
07マズルカ第5番変ロ長調op.7-1
08マズルカ第6番イ短調op.7-2
09ワルツ第7番嬰ハ短調op.64-2
10ワルツ第1番変ホ長調op.18「華麗なる大円舞曲」
11ワルツ第6番変ニ長調op.64-1「小犬のワルツ」
12マイアベーアの「悪魔のロベール」の主題による協奏的大二重奏曲ホ長調
演奏
[1] (1)(7) [2] (1)ダニエル・バレンボイム(P) [1] (1)ニコライ・ズナイダー(VN) [1] (1)キリル・ズロトニコフ(VC) [1] (2) [2] (3)(4)サンソン・フランソワ(P) [1] (3) [2] (9)(10)ディヌ・リパッティ(P) [1] (4)(5)(6)アンドレリ・ガヴリーロフ(P) [2] (1)ジャクリーヌ・デュ・プレ(VC) [2] (2)ドミトリ・アレクセーエフ(P) [2] (5)(6)ギャリック・オールソン(P) [2] (7)ウィトルド・マルクジンスキー(P) [2] (8)ロナルド・スミス(P) [2] (11)イングリット・フリッター(P) [2] (12)アンドレアス・ブランテリド(VC) マリアナ・シリニアン(P)