ミニ・レビュー
アリス=紗良・オットは抜群の技巧を持つが、彼女の魅力はそんな華麗さよりも弱音の微妙な表情の変化によって曲の内面を描き出していくところ。情緒に溺れたヤワなショパンとは一線を画する表現の深さ、センスの良さ。ボーナスDVDで語る日本の亡き祖母との想い出が心を打つ。
ガイドコメント
2009年に発表されたアリス=紗良・オットの2ndアルバムに、ボーナス・トラックとして嬰ハ短調のノクターンを追加し、さらにDVDも付けたデラックス・エディションでの再発。アリス=紗良未体験者にこそ聴いてもらいたい注目作だ。
収録曲
ショパン:
[Disc 1]
01「華麗なる大円舞曲」変ホ長調op.18
023つのワルツop.34
03ワルツ変イ長調op.42
043つのワルツop.64
052つのワルツop.69 (遺作)
063つのワルツop.70 (遺作)
07ワルツ変イ長調KK4a-13 (遺作)
08ワルツ変ホ長調KK4b-10 (遺作)
09ワルツ変ホ長調KK4a-14 (遺作)
10ワルツ ホ長調KK4a-12 (遺作)
11ワルツ ホ短調KK4a-15 (遺作)
12ワルツ イ短調KK4b-11 (遺作)
13ノクターン嬰ハ短調 (遺作)1
[Disc 2]〈DVD〉ドキュメンタリー(アリス=紗良・オット ショパンを語る)(ノクターン嬰ハ短調遺作,ワルツ イ短調op.34-2,ワルツイ短調遺作KK4b-11演奏シーンの抜粋)