ミニ・レビュー
モルドバ出身のコパチンスカヤがツィンバロンの名手である父やヴァイオリニストの母と共演し、自らの音楽的ルーツを披露する一枚。民族音楽とリゲティやクルタークなどの現代音楽が絶妙に混じり楽しいアルバムに仕上がっている。「クリン」では彼女が奇声(?)まで発する。
ガイドコメント
サイとの鬼気迫るデュオに続き、ベートーヴェンの協奏曲ではピリオド奏法を披歴したコパチンスカヤの第3弾。ツィンバロン奏者の父親やヴァイオリニストの母親らとともに、東欧の音楽を思う存分に弾きまくっている。
収録曲
01チョクルリア (ひばり) (民謡)
02「幼き頃の印象」op.28〜フィドル弾き (エネスコ)
03ドイナとホラ・マリタ (民謡)
04ヴァイオリン・ソナタ第3番「ルーマニア民謡風に」 (エネスコ)
052つのヴァイオリンのためのバラードとダンス (リゲティ)
06ツィンバロン・ソロのためのドイナとホラ (民謡)
07ヴァイオリンとツィンバロンのための8つのデュオop.4 (クルターク)
08ホラ・スタッカート (ディニク)
09ツィガーヌ (ラヴェル)
10クリンより (サンチェス=チョン)
113つのカルシャリ (民謡)
演奏
パトリシア・コパチンスカヤ(VN) エミリア・コパチンスカヤ(VN,VA) ヴィクトル・コパチンスキー(ツィンバロン) ミハエラ・ウルスレアサ(P) マルティン・グヤコノフスキ(CB)