ミニ・レビュー
現役の指揮者がソナタを出すのは異例のことであろう。演奏を聴くと、何故この人が出そうとしたかがよくわかる。特にシューベルト、テンポを遅くとり、たいへんに繊細に気持ちを込めぬいて弾いている。個性的だ。ベルクも切れ味よりは抒情性を大切にした演奏。
ガイドコメント
ますます期待度が上がっている指揮者・上岡敏之の、ピアニストとしてのデビュー・アルバム。すでにコンサートでは披露しており、その腕前は折り紙付き。シューベルトの大作とベルクという、本格的な意欲作である。
収録曲
シューベルト:
01ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960 (遺作)
ベルク:
02ピアノ・ソナタop.1