ミニ・レビュー
安永夫妻による、端正で品のいいアルバムである。驚くような新しい解釈をしているわけではないし、強い緊張感を強いるってわけでもない。丁寧に楽譜を音にしているわけだが、それが実に清々しい。流行った言葉で品格というのがあるが、こういうのをいうのではないでしょうかね。
ガイドコメント
安永徹、市野あゆみ夫妻による円熟のデュオ・アルバム。モーツァルト唯一の短調のヴァイオリン・ソナタ、ブラームス円熟期の美しいソナタに多彩な小品を加えている。二人の豊かな表情にあふれた曲集だ。
収録曲
01ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ホ短調K.304 (300c) (モーツァルト)
02ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調op.100 (ブラームス)
03夜の歌op.15-1 (エルガー)
04朝の歌op.15-2 (エルガー)
05ノクターン (ブーランジェ)
06行列 (ブーランジェ)
07言葉の無いミロンガ (ピアソラ)
08夕べの歌op.85-12 (シューマン)
09私のバラop.90-2 (シューマン)
10愛の哀しみ (クライスラー)