ミニ・レビュー
AKB48のスピンオフ・ユニット、ノースリーブスのファースト・アルバム。AKB48の曲よりも大人のムードを醸し出すサウンドと歌詞が特徴。さわやかな応援ソング「Relax!」から妖艶なラブ・ソング「Lie」まで、小嶋陽菜、峯岸みなみ、高橋みなみと引き出しの多い三人が集まったユニットだけに内容は盛りだくさん。
ガイドコメント
2008年にデビューを果たしたAKB48の小嶋陽菜、高橋みなみ、峯岸みなみの3人からなるユニット、ノースリーブスの1stアルバムは、「Relax!」や「タネ」をはじめとするヒット・ナンバーが満載だ。結成前の楽曲など、レアモノもあり。
収録曲
01Relax!
テレビ東京系ドラマ『メン☆ドル〜イケメンアイドル〜』主題歌起用の1stシングル。カラフルなエレクトロ・ポップ調サウンドに乗せ、頑張る君へ向けて“地べたに座って少し休もう”と明るくキュートに歌いかける。決して背伸びをしない、喋りかけるような詞が好印象。
02キスの流星
フラメンコギターが疾走感あるサウンドに緊張感を添える3rdシングル。“触れたはずの唇は どこか消えてゆく流星”と、たった一度きりのキスを流星にたとえた切ない想いを綴るアップ・チューンだ。ブリッジでの掛け合いや絶妙なコーラス・ワークが印象的。
033seconds (Remix)
3人主演のテレビ東京系ドラマ『メン☆ドル〜イケメンアイドル〜』劇中歌のリミックス。イケメン・アイドル“ペルソナ”の曲として制作された楽曲らしく、“3秒見つめるだけで落としてみせようか?”とクールに歌い上げる。低めのメロディ・ラインに合わせた歌唱が新鮮だ。
04ハート型ウイルス (no3b ver.)
AKB48のライヴでも披露される人気曲の“no3b”ヴァージョン。まるでタイプじゃなかったあなたに気付かぬうちに惹かれていく乙女心を歌う。オーソドックスなロックンロールのテイストを軸に、ピコピコ・サウンドで味付けしたアレンジが彼女たちにピッタリ。
05Bye Bye Bye
ノースリーブス結成前からAKB48の公演において3人で披露されていた楽曲。弾むようなリズムと爽やかなサウンドをバックに、“微笑みながら手を振りサヨナラしよう”と恋の終わりを明るく歌う。“Bye Bye Bye〜”のリフレインが胸に残るポップ・チューン。
06純愛のクレッシェンド
大人の恋愛を歌うシリアスなラヴ・ソング。ノースリーブス結成前からAKB48公演にて3人で歌っていた曲で、絡みつくようなギター・ソロなど詞世界に合わせた大人びたアレンジが印象的。“誘いましょうか? 今夜抱かれてもいい”のフレーズにドキッとさせられる。
07クリスマスプレゼント (Remix)
テレビ東京系ドラマ『メン☆ドル 〜イケメンアイドル〜』で3人が扮する“ペルソナ”が歌ったナンバーのリミックス版。ウィンドチャイムなどを用いたクリスマスらしいサウンドをバックに、離れてしまった二人のクリスマスの思い出を歌う切なくも優しいミディアム・バラードだ。
08Lie
秋元康作詞、井上ヨシマサ作曲コンビによる4thシングル。世界中の灯りを消して僕の愛で闇を照らそう、と信じてもらえぬ愛しい想いを男性目線で綴る。間奏など随所に散りばめられたスパニッシュ・テイストが雰囲気を作り上げる、切なげなミディアム・ナンバーだ。
09タネ
疾走感あるエレクトロ・ポップ調の2ndシングル。“終わった恋だけが 種になる”と失恋を糧に成長しようと前を向く少女の心情を描く。フワフワした不思議なコード感、凛としながらも少し甘めの歌唱があどけない少女の内面をうまく映し出している。おなじみのセリフ・パートも登場。
10Next heaven
架空のアニメ『アイドル合体ロボ〜ミナミナハル戦い〜』の主題歌として制作されたアップ・ナンバー。高橋みなみを中心とした“eyes”名義の楽曲で、ロボット・アニメの主題歌らしく力強いサウンドにのせて激しい戦いの日々を歌う。高橋の真っ直ぐな歌唱が際立つ。
11尺が欲しい
峯岸みなみを中心に多田愛佳、高城亜樹らが参加した“恋愛運上昇団”名義の曲。豪快なブラスとパーカッションが映えるハッピーなアップだ。長い時間一緒に話したいという想いを“尺が欲しい”と表現するほか、“編集”“滑る”など業界用語が登場する歌詞がユニーク。
12嘘でしょ?〜七里ガ浜の七不思議〜
小嶋陽菜が中心の“ガールズ・ING”名義によるギター・ロック。鎌倉・七里ガ浜を舞台にした、高校生のキラキラとした恋模様を綴る。実際に七里ガ浜にある有名店“珊瑚礁”が登場するほか“AKB口ずさんで 気分はサイコー”のフレーズなど、リアルな詞世界が楽しい。