ミニ・レビュー
テンポ感が絶妙に面白い、生気あふれるコレッリ。ガッティ自身が演奏とライナー両面で大きな問題提起を試みた、自己主張たっぷりの秀演の連なり。その音楽に共感すると、2枚のディスクを一気に聴き通してしまうだけの説得力を持つ。古楽器演奏でもクイケンなど競合盤の数多ある中で独自の存在感を放つ。
ガイドコメント
バロック・ヴァイオリンの大御所的存在、ガッティによる作品5のソナタ集が待望の復活となった。ガッティの代表的録音であり、ピリオド楽器演奏での名演のひとつでもある。通奏低音との絡みもまた絶妙。
収録曲
コレッリ:〈ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集op.5〉[Disc 1]
01ソナタ第1番ニ長調
02ソナタ第7番ニ短調
03ソナタ第2番変ロ長調
04ソナタ第8番ホ短調
05ソナタ第3番ハ長調
06ソナタ第9番イ短調
[Disc 2]
01ソナタ第4番ヘ長調
02ソナタ第10番ヘ長調
03ソナタ第5番ト短調
04ソナタ第11番ホ長調
05ソナタ第6番イ長調
06ソナタ第12番ニ短調「ラ・フォリア」
演奏
エンリーコ・ガッティ(VN) グイード・モリーニ(HC) ガエターノ・ナジッロ(VC)