[Disc 1]
01追憶の雨の中
88年に発表された記念すべきデビュー・シングル。ギターを基調とした疾走感のあるロック・チューンで、二人が愛し合った日々を振り返りつつ、その思い出を流していくように降る雨を描く。若々しい福山の歌唱が新鮮だ。
02逃げられない
ダークでシリアスなギターのアルペジオが曲全体に暗い影を落とすロック・ナンバー。イラつく気分を晴らすかのように街に繰り出し、その日限りの“安い愛”に身を任せる男を描き出す。投げやりな歌唱がピッタリとはまっている。
03約束の丘
92年発表の6thシングル。丘を吹き抜ける風をすぐそこに感じるようなさわやかなポップ・ナンバーで、絶望や希望をすべて受け止め“約束の丘”まで道を切り拓き進むんだ、と力強く歌い上げる。星勝編曲の鮮やかなサウンドが印象的。
04HARD RAIN
エレキギターの軽快なカッティングで幕を開けるポップ・ナンバー。夢を諦め守ることを覚えた自分を悔やみ、激しく降る雨にオレをゆさぶってくれ、と訴えかける。“HARD RAIN〜”と歌う躍動感のあるサビが印象的。
05Good night
自身が出演したTBS系ドラマ『愛はどうだ』の挿入歌として起用された5thシングル。ギターのアルペジオが印象的なミディアム・バラードで、ファルセットを取り入れつつ歌う“今夜は……おやすみ”のフレーズが切なくも優しく響く。
06MELODY
“抱きしめたいのさ 今 この胸の中”のサビのフレーズが胸に残る、歌手・福山雅治にとって飛躍のきっかけともいえる7thシングル。すれ違うこともあるけれど、二人で重ねてきた季節は間違いじゃないと伝えるラヴ・ソングだ。
07All My Loving
イントロからホーン・セクションを大胆に配した8thシングル。Panasonic「CDラジオカセット」CMソングで、“出来たばかりの 僕のカセット 聞かせてあげる”というフレーズにニヤっとさせられる軽快なポップ・ナンバーだ。
08遠くへ
効果的に響くハーモニカがフォーク的な雰囲気を醸し出す、ゆったりとしたナンバー。歌詞は「約束の丘」の続編的な世界観で綴られており、“仲間たちと語りあった 夢の破片(カケラ)を集めて歌い続ける”と強い想いを歌に乗せている。
09恋人
もう戻れないと理解しながら、かつての“恋人”への忘れられぬ想いを綴ったミディアム・バラード。切ない胸のうちを表わすようなメロディが秀逸で、ピアノやギターがゆるやかに絡む大人っぽいアレンジが彩りを添えている。
10Marcy's Song
歪みとワウを効かせたギターがイントロから暴れまわるハードロック調のナンバー。自身の投影とも思える箱の中(=TV)に隠れた“Marcy”へ向けて、“メディアの力はおまえの人生を喰いつくす”と皮肉めいた表現で綴る。
11IT'S ONLY LOVE
自身初のシングルチャート1位、さらにはミリオンセラーを記録した9thシングル。“愛だけは 忘れたはずさ”というサビのメロディが耳に強烈な印象を残す。ダイドー「ブレンドコーヒー」CMソングとしても話題を呼んだ。
12HELLO
深津絵里&本木雅弘出演のフジテレビ系ドラマ『最高の片想い』主題歌となり、ミリオンセラーを記録した10thシングル。イントロのアコギのカッティングから躍動感のあるリズムで展開するキラー・チューンで、“恋が走り出したら 君が止まらない”のサビが印象的。
13Good Luck
5thアルバム『Calling』のラストを飾るナンバーで、以後数々のベスト盤にも収録されるおなじみのバラードだ。アコースティック・ギターを基調とした温かなサウンドにのせ、古い友人に向けて語りかけるように歌うメロディが胸を打つ。
14Message
岸谷五朗、和久井映見らが出演した映画『BIRTHDAY PRESENT』主題歌起用の11thシングル。ゆったりとした抑え気味の導入から“絶対 君が好きだよ”と歌うサビで一気に弾ける、ドラマティックなポップ・チューンだ。
15Heart
「Message」以降の音楽活動休止から、約2年半ぶりの復活となった12thシングル。自身が主演したTBS系ドラマ『めぐり逢い』の主題歌で、“ずっと探してた”君へ向けての温かな想いが綴られている。イントロのアコースティック・ギターが印象的。
16you
「Heart」との両A面で発表された12thシングル。そばにいるだけで心が焦がれるあなたへの熱い想いを綴ったミディアム・バラードだ。低く甘い声で優しく語りかけるように歌う、福山のヴォーカリストとしての魅力が存分に発揮されている。
[Disc 2]
01HEAVEN
ラテン調のアレンジが新鮮な14thシングル。色っぽいサウンドにあわせるように“明日(みらい)さえ モラルさえ 愛が壊してくれるのでしょう”と少し危うげな恋模様を綴っている。絡みつくような歌唱がゾクっとするほどにセクシー。
02Peach!!
グルーヴィなホーン隊のバッキングとサビの“Fu Fu Fu”のコーラスに合わせて、思わず踊り出したくなるような13thシングル。軽やかなラテン調のリズムをグイグイと押し進めるような言葉のチョイスも気持ち良い。フジテレビ系ドラマ『板橋マダムス』主題歌。
03Squall
松本英子に提供し、フジテレビ系ドラマ『パーフェクトラブ!』の挿入歌としてスマッシュ・ヒットを記録したナンバーのセルフ・カヴァー。ピアノを基調とした、原曲よりもさらに情感豊かなアレンジが胸を打つ。福山の甘い歌声もピッタリ。
04Gang★
「Peach!!」「HEAVEN」といった路線をさらに押し進めた17thシングル。ウッドベースや絡みつくようなエレキギターを駆使したロカビリー調のアレンジや、エロティックな単語が散りばめられた歌詞が妖しく響く。
05桜坂
TBS系『ウンナンのホントコ!』内の恋愛企画、未来日記V「スケッチブック」のために書き下ろされた15thシングル。タイトルにもなった東京都大田区の“桜坂”が脚光を浴びるなど、社会現象を巻き起こして大ヒット。甘く切ないラヴ・ソングだ。
06蜜柑色の夏休み
ギターのアルペジオを中心とした温たかなサウンドがじんわりと胸に沁み入るアコースティック・ナンバー。自身の少年時代の実体験をもとにした歌詞が綴られており、“柱の傷跡と一年ぶり背比べ”といった描写がかわいらしい。
07虹
フジテレビ系ドラマ『WATER BOYS』主題歌の18thシングル。焼けつくような太陽と大地を想起させるパワフルなサウンドで展開するロック・ナンバーで、イメージの向こう側へ飛び立つんだ、という力強いメッセージが込められている。
08ひまわり
前川清への提供曲をセルフ・カヴァーした18thシングル。ピアノを中心に据え、原曲よりもいくぶんゆったりとしたテンポに変更したことで温もりのあるメロディが強調されている。日本の原風景を綴った美しい歌詞も秀逸だ。
09それがすべてさ
大塚製薬「ポカリスエット」CMソング起用の18thシングル。カラッとしたサウンドと力強いリズムが心地よいアメリカン・ロック調のナンバーだ。“感じることさ それがすべてさ”と、考えすぎずにとにかく始めることの大事さを教えてくれる。
10泣いたりしないで
原田夏希、田中裕子ら出演のNHK連続テレビ小説『わかば』主題歌の19thシングル。ブルースの気配を感じさせるアコースティック・ギターを基調としたバラードで、あなたの笑顔が大好きだから泣いたりしないでと優しく歌い上げる。
11RED×BLUE
「泣いたりしないで」とともに両A面として発表された19thシングル。エッジの効いたギターのカッティングとダイナミックなドラムスで緊張感のあるサウンドを生み出すロック・ナンバーだ。大塚製薬「ポカリスエット」CMソング。
12あの夏も 海も 空も
まるで鼓動のように響くビートをボトムに、ストリングスやギターで壮大なサウンドを構成するドラマティックなナンバー。若かりし頃の純粋な恋を綴っており、“砂に描いた未来図”など、青臭いほどにまっすぐな描写が大切な想いを蘇らせてくれる。
13milk tea
女性目線の歌詞が新鮮な21stシングル。いじらしい女性の細やかな感情の変化を見事に捉えた歌詞が秀逸。余分なことをせず、純粋に美しいメロディをシンプルなサウンドでじっくりと歌い上げるアレンジが好印象だ。
14東京にもあったんだ
リリー・フランキー原作の映画『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』のために書き下ろされた22ndシングル。“東京にもあったんだ”の歌い出しにグッと引き込まれる、心にじんわりと響く感動的なバラードだ。
[Disc 3]
01THE EDGE OF CHAOS〜愛の一撃〜
SUZUKI「SX4」CMソングとして書き下ろされたナンバー。バイクのCMらしく、シンプルなバンド・アレンジでスピード感のあるサウンドに仕上がっている。後ろで自由に鳴るミュート・トランペットが、ちょうどいい遊び感だ。
02明日の☆SHOW
キリン「FIRE」CMソングとして“働く男への応援歌”というテーマで制作されたミディアム・ポップ。大滝詠一「幸せな結末」を思わせる人間味にあふれるサウンドが魅力的だ。有名ボクシング漫画をオマージュとしたタイトルもユニーク。
03最愛
柴咲コウと福山雅治の音楽ユニット、KOH+の楽曲のセルフ・カヴァー。ストリングスを配してドラマティックに仕上げた原曲とは対照的に、ピアノによる弾き語りというシンプルなサウンドを披露。歌詞の重みがよりダイレクトに伝わってくる。
04想-new love new world-
デジタルなサウンドとアナログなバンド・サウンドを見事に融合させた23rdシングル。近未来的な世界を舞台にしながら根源的な本能をテーマにした歌詞や、要所にひっかかりを持たせるテクニカルなアレンジもユニーク。
05化身
オリエンタルなギター・サウンドにワイルドなホーンが絡み合うド派手なイントロで幕を開ける、フジテレビ系ドラマ『魔女裁判』主題歌の24thシングル。桑田佳祐の影響を色濃く感じさせるどこかエロティックな節回しが印象的だ。
06はつ恋
東芝「REGZA」CMソングとなった25thシングル。福山のシングル曲としては珍しいマイナーコードでの展開やクイーンを意識したギターのフレーズを入れるなど、新たな境地といえる楽曲だ。“永遠のはつ恋”を綴る切ない歌詞が胸を打つ。
07KISSして
柴咲コウと福山雅治の音楽ユニット、KOH+の楽曲のセルフ・カヴァー。カラフルなポップ・チューンという印象が強かった原曲から少しテンポを上げ、ギターを中心としたかなりロックな仕上がりに。福山の歌唱も見事にハマった好アレンジだ。
08少年
金原千恵子ストリングスによるオーケストレーションが曲に奥行きを添えた26thシングル。厳しくも壮大な大地を想わせるサウンドに乗せて、生きることの美しさと儚さを知り少年は大人になっていくと綴った歌詞が感動的だ。
09蛍
吉高由里子主演の日本テレビ系ドラマ『美丘-君がいた日々-』主題歌の26thシングル。ビートルズ「ブラックバード」を想わせるギターのアルペジオが美しいミディアム・ナンバーで、愛しい君に向けて“生まれてきてくれてありがとう”と綴る究極のラヴ・ソングだ。
10群青〜ultramarine〜
壮大なサウンドをバックに歌い上げる感動的なバラード。ストリングスを中心とした前半からバンド・サウンドが加わる後半へと展開するアレンジは、オーソドックスながらも格別。歌詞も世界観も曲同様“愛”を歌ったスケールの大きなものになっている。
11vs.〜知覚と快楽の螺旋〜
12覚醒モーメント
13でんでらりゅうば
1499
15Revolution//Evolution
16アンモナイトの夢
[Disc 4]
01心color〜a song for the wonderful year〜
東芝「REGZA」CMソング起用のロック・ナンバー。古き良きアメリカン・ロックを想わせるフレーズが散見されるカラッとしたサウンドが心地よい。君といられるならば年をとることも悪くない、というフレーズが印象的だ。
02石塊のプライド
マンドリンをフィーチャーしたイントロが新鮮なポップ・チューン。もともとあったインストゥルメンタルの楽曲にSIONが歌詞をつけている。まるで別の作品を差し込んだように3拍子へと変化する中盤のブリッジなど、独特なアプローチが楽しい。
03道標 2010
日本テレビ系『NEWS ZERO』テーマ曲として制作され、24thシングル「化身」のカップリングとして発表された楽曲の2010年ヴァージョン。宮本笑里がヴァイオリンで参加しており、たおやかに彩りを添えている。
04心color〜a song for the wonderful year〜 (Original Karaoke)
05石塊のプライド (Original Karaoke)
06道標 2010 (Original Karaoke)
[Disc 5]〈DVD〉
01MELODY
02HEAVEN
03桜坂
04HEY!
05Gang★
06虹
07ひまわり
08心color〜a song for the wonderful year〜