ミニ・レビュー
振幅は巨大だが、安っぽいロマンティシズムとは無縁な、実に真摯なショパンだ。「葬送行進曲」での中間部の幻想性と再現部の虚無感の対比などにその独自性が端的に示されているが、比類ないイマジネーションが産み出す濃密なドラマに圧倒される。ロシア流の重厚な低音が醸す迫力も壮絶。★
収録曲
ショパン:
01ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調op.35
02ノクターン第21番ハ短調KK.4b-8 WN.62
03ノクターン第3番ロ長調op.9-3
04ノクターン第11番ト短調op.37-1
05ノクターン第8番変ニ長調op.27-2
06ノクターン第16番変ホ長調op.55-2
07ノクターン第13番ハ短調op.48-1