ガイドコメント
2010年のテーマに「夢」を掲げ、「ライオン」、「ミツバチ」、「ひと」の3枚のシングルを発表した遊助による2011年2月発表のアルバム。前述のシングルを含む、ポジティヴなパワーにあふれた楽曲ばかりを収録している。
収録曲
01Space Tour
2ndアルバム『あの・・夢もてますケド。』のオープニング・チューン。ライヴの幕開けのように“準備がいいなら手を叩け!”と煽るアジテート・ソングだ。ジャングルを思わせる獣の鳴き声とスペーシーな音の組み合わせが面白い。
02今日の花
日本テレビ系『ズームイン!!SUPER』春のテーマ・ソング起用の爽やかなポップ・チューン。つらい時もあるけれど「おはよう!」のかけ声で1日を輝かせようという前向きなメッセージを日常の風景を取り入れて綴る、遊助らしい歌詞が胸に沁みる。
03ミツバチ (3万人の村人ver.)
ソカをベースにしたアゲアゲなビートで押す5thシングル。“ブーン ブンシャカ ブブンブーン”の強烈なフックとともに、大きな夢に向かって飛べと歌うアップ。童謡「ぶんぶんぶん」のメロディを挟む遊び心も楽しい。
04I will go my way!!
サーファーの君に心奪われる様子が描かれるロック・チューン。焼けるような砂浜を思わせるワイルドなギター・リフと力強いビートに合わせた、がなり気味の“I will go my way!!”のシャウトが爽快。
05ひと
CHOKKAKUが編曲を手がけたレゲエ風の味付けと弦一徹ストリングスによるオーケストレーションが光る6thシングル。何にも持ってない僕だけど、ピンチには笑うまでそばにいると大切な人への想いを綴った歌詞が感動的。
06船上の音楽団 (遊turing Heartbeat)
女性シンガーのHeartbeatを“遊turing”したアップ。バグパイプなどを用いた異国情緒あふれるサウンドにのせ、“船上の音楽団”として雨風吹き飛ばすんだと楽しく歌う。息の合ったHeartbeatとの掛け合いが見事。
07宛てのない手紙 (遊turing JAY'ED)
JAY'EDをゲスト・ヴォーカルに迎えたシリアスなアップ。二人のためと離れてしまった君に向けて“会いたいなんて今さら言えない”と心のうちを吐露する。ピアノを多用した切なげなサウンドにJAY'EDの歌声がハマる。
08夢は現状維持!
4thシングルのカップリングとして収録されたマルコメCMソング。“今が幸せと思うならば たとえこけても泣いても立ち上がれ”と優しく背中を押す応援歌だ。しっかりとしたボトムとシンプルなサウンドによるすっきりとしたアレンジが心地よい。
09ESCAPE (遊turing 成田誠)
自身主演のフジテレビ系ドラマ『逃亡弁護士』挿入歌。ストレスを抱え満身創痍になりながらも進む毎日を山道にたとえ、高く登れば空気も薄く孤独になるけど長く歩けば思い出が見渡せると綴る歌詞が印象的。クレジットの“成田誠”は主演時の役名。
10俺なりのラブソング
佐藤隆太とともに主演を飾った映画『漫才ギャング』挿入歌起用のミディアム・バラード。“大した男じゃないけど 誰よりもお前のこと幸せと思ってるんだ”に真っ直ぐな気持ちを歌う。不器用そうな言葉遣いがかえって胸に刺さる。
11まだ僕はサンタに会ったことがない
サンタクロースにありがとうと言いたい、とソワソワして待つ子供の純真な想いを綴ったクリスマス・ソング。「ジングルベル」のメロディを用いたイントロなどクリスマスの要素を入れつつ、レゲエ的なアレンジでまとめているのが新鮮。
12ライオン
Cube Juiceこと長尾伸一によるサウンド・メイクが色鮮やかなマルコメCMソング起用の4thシングル。僕がそばにいるのに君が想うのは他の人だと知りながら、“生まれ変わってもまた僕にして 君をそばで見ていたい”と歌う姿が涙を誘う。
13サンフレイジャー
架空のヒーロー“サンフレイジャー”に扮して、さまざまなしがらみに耐えながら“守るべき人を守る”と力強く宣言するポップ・ソング。ラップのように言葉を詰め込む部分と、ゆったりとした伸びやかなメロディで歌うサビとの対比が楽しい。
14空 (遊turing ET-KING)
ET-KINGをゲスト・ヴォーカル、さらに作詞曲にも迎えた爽やかなポップ・チューン。青い空のように限りなく何も描かれていない未来が待っているから、飛び出せば自分次第で何でもできるというメッセージを力強く歌い上げる。
15子守り歌
多田慎也が奏でるピアノに乗せて歌う、『あの・・夢もてますケド。』のラストを飾るミディアム・バラード。君の幸せそうな寝顔を眺めながら、疲れを忘れてどうか良い夢を見てと想いを綴る。ファルセットを多用した表情豊かな歌唱も秀逸。