ミニ・レビュー
3枚目のアルバム。“バラード”をコンセプトに新旧のクラシック作品を再編成しひとつの“物語”を創り上げているのは見事。メロディアスでどこかメランコリックな選曲ながら花井悠希の演奏家の資質や技量がストレートに伝わる。美しい幻想と神秘性を秘めた若手ヴァイオリニストである。
ガイドコメント
2010年のデビューでは、クラシックの小品集とさだまさし作品集の同時発表で話題を集めた花井悠希の第3弾。編曲ものが多いが、いずれも花井の美質である豊かな歌ごころと抒情性が活かされた作品ばかりだ。
収録曲
[Disc 1]
01アヴェ・マリア (ピアソラ/加藤真一郎編)
02ディアローグ (交響曲第1番ト短調第2楽章) (カリンニコフ/加藤真一郎編)
03アーミー・ドリーマーズ (ケイト・ブッシュ/鈴木豊乃編)
04小組曲〜夢想 (ボロディン/加藤真一郎編)
05「ロマノフ王朝の最期」〜タンゴ (シュトニケ/加藤真一郎編)
06ソリチュード (ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調第3楽章) (プロコフィエフ)
07ステージ・オーケストラのための組曲〜ワルツ第2番 (ショスタコーヴィチ/鈴木豊乃編)
082つの悲しい旋律〜過ぎし春 (グリーグ/加藤真一郎編)
09ジークフリート牧歌 (ワーグナー/加藤真一郎編)
10千のナイフ (坂本龍一/鈴木豊乃編)
11春を呼ぶ物語 (林そよか)
[Disc 2]〈DVD/花井悠希プロモーションビデオより〉
01アヴェ・マリア
02ルーマニア民族舞曲〜ルーマニア風ポルカ/速い踊り
演奏
花井悠希(VN) 林そよか(P) 林はるか(VC) (2)(4)(5)(8)〜(11)