ミニ・レビュー
自国スペインの音を表現の足場に据えつつ、ドビュッシーやさらにはメシアンに接する手法も吸収して民族色だけに閉じない独自の情景世界を作り上げたアルベニス。その音と技が凝縮した晩年の大作を、彼の地を拠点に活動する比石が、自らの生理の中に熟成させた作らぬ息づかいでじっくりと聴かせる。
ガイドコメント
スペイン音楽のスペシャリストとして活躍するピアニスト、比石妃佐子のアルバム。ピアノ協奏曲を積極的に紹介するなど比石が特別の敬意を抱く作曲家、アルベニスの組曲を収録。万全の体制で挑んだ決定的名演だ。
収録曲
アルベニス:
01組曲「イベリア」
02スペイン組曲〜グラナダ (セレナータ)op.47-1/セビーリャ (セビリャーナス)op.47-3/アストゥーリアス (伝説)op.47-5