ガイドコメント
2012年3月21日リリースの3rdアルバム。喉の手術による活動休止からの復活作「Re:birth」をはじめ、「少女の祈りIII」「ピストル」「シャングリラ」「蝶」「CRISS」「イエス」といったシングル7曲を含む、全13曲を収録。
収録曲
[Disc 1]
01〜until〜
3rdアルバム『2012』の冒頭を飾るイントロダクション。ピアノを中心とした穏やかな雰囲気のもと“ねぇ 神様教えて下さい”と歌う1分弱の短い曲だが、ラストの崩れ落ちていくようなピアノはその後の激動を予感させる。
02Fallin'Angel
YOU(DEAD END)が奏でるギターのリフで切り裂くように幕を開けるロック・チューン。“予言”が奪い去ってしまった君を嘆き、“どうすればいい?”という痛切な叫びが響く。破壊的な衝動と美しいサウンドの交差が見事。
03in the Mirror
SHUSE(La'cryma Christi)のスラップを駆使したベースをアクセントに、タイトなドラムとギターのカッティングで突き進むナンバー。“なぜ俺だけがこんな目に会う?”と鏡に向かって呟きつつ、自分の中に渦巻く葛藤を描く。
04ピストル
BeeTVのサウンド・コミック『賭博黙示録 カイジ』主題歌の11thシングル。ハードロック風の歪んだギターが叩き出すリフを軸に走り抜けるスピード感満点のナンバー。エロティックな歌詞も相まって攻撃的なサウンドが魅力的。
05少女の祈り3 (『2012』ver.)
2011年6月に発表された10thシングル。YUKI(DUSTAR-3)の派手なドラムをはじめ、音が濁流のように押し寄せるイントロで一気に持っていくロック・チューンで、痛々しくなるほどの少女の想いを綴る。
06Re:birth
PS3用アクション・ゲーム『Another Century's Episode:R』主題歌の9thシングル。始まりを告げるAKIHIDE(BREAKERZ)の緩やかなアルペジオから一転、心地よくドライヴするサビのグルーヴに心が躍る。
07指輪物語
フュージョン風のテクニカルなサウンドが新鮮なスタイリッシュなナンバー。人気映画の原作にもなったファンタジー小説と同じタイトルを冠しているが、ここで綴られるのは艶やかな男女の物語。情感たっぷりのヴォーカルがストーリーに広がりを与える。
08CRISIS
2011年12月にリリースされた14thシングル。愛しいあなたのために尽くしたけれど、突然訪れた別れに悲しむ女心を描く。涙によって落ちる化粧を引き合いに“最後くらいは キレイでいたい”のフレーズが切なく響く。
09〜the day〜
3rdアルバム『2012』の中盤に配されたインストゥルメンタル。アコースティックギターのアルペジオとキーボードの効果音のみで構成されるシンプルな40秒。その余白でさまざまな物語を語るような、想像力に訴えかける情緒をはらんでいる。
10その日が来るまで
アルバムの冒頭を飾る「〜until〜」の流れを汲む、雄大なミディアム・バラード。時に残酷にも思える運命と対峙し、“神様”にその想いを問いかける。合唱風に歌われる“愛の言葉 世界中に届くかな?”というメッセージは感動的。
11so…Good night.
ハンドクラップとともにカラフルなサウンドで幕を開けるナンバー。“ABC風子守唄”といえる内容で、“My angel Lovely angel”というコーラスが印象的なサビも含め、どこまでもポップなテイストに胸が弾む。
12doomsday clock
世界の終わりまでの残り時間を示すといわれる“世界終末時計”を題材にしたハードなロック・チューン。焦燥感を煽るようなキーボードのリフや終末へ向けたカオスを表わしたようなギター・ソロなど、歌詞やヴォーカル以外でのさまざまな表現が見事。
13蝶
転がるピアノやビートをはじめ、ジャジィなテイストを多分に含んだ13thシングル。悪い男にハマっていく私を“愛の罠にかかった蝶”にたとえ、あなたの香りを追ってどこまでも堕ちていく……と綴る。大人びた音を奏でるギター・ソロがクール。
14イエス
歪んだギターにピアノが絡むロック・テイストのミディアム・バラードで、素直になれなかったことから別れを迎えてしまった二人の関係を切なく描く。日本テレビ系情報番組『スッキリ!!』エンディング・テーマに起用された15thシングル。
15シャングリラ
“理想郷”をタイトルに冠した12thシングル。力強いビートで前へと突き進むポップ・ロック・ナンバーで、“奇跡の風が吹く島”“憐れみや偽善”“愛は手に”と東日本大震災で大きな被害を受けた地名を歌詞に組み込み、高らかに希望の鐘を鳴らす。
16〜comes〜
3rdアルバム『2012』のエンディングを彩る1分半ほどの短いナンバー。マヤ暦で世界が終わるとされる“2012年”をモチーフにしたアルバムだが、希望に満ちた優しいメロディが響くこの作品でのラストに、yasuのメッセージが感じられる。