ミニ・レビュー
諏訪内晶子がイタマール・ゴランと組んで、ルーマニア系やスペイン系の民族色の濃い音楽を録音した。楽器を十分に鳴らした濃密な演奏であるが、緻密な音楽作りや繊細な表現が諏訪内らしい。面妖なエネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番を見事に聴かせてしまうところがこの二人だ。
ガイドコメント
ヴァイオリニスト、諏訪内晶子の4年ぶりの発表となる一枚。スペインとルーマニアの民俗音楽を素材とした作品を中心にまとめたリサイタル・アルバムで、ゴランの的確なサポートを得て鮮やかな演奏が展開する。
収録曲
01ルーマニア民俗舞曲Sz.56 (バルトーク/セーケイ編)
02ヴァイオリン・ソナタ第3番イ短調op.25「ルーマニアの民俗様式で」 (エネスコ)
03スペイン舞曲 (歌劇「はかなき人生」から) (ファリャ/クライスラー編)
04スペイン民謡組曲 (ファリャ/コハンスキ編)
05スペインのセレナードop.150 (シャミナード/クライスラー編)
06シンコペーション (クライスラー)
07亜麻色の髪の乙女 (ドビュッシー/ハルトマン編)