ミニ・レビュー
超個性派の人には、いつでも衝撃的な演奏を求めてしまうもの。そういう耳で聴くと余計に、今回は“まとも”な演奏に聴こえてしまう。とはいえ、トップ・レベルの演奏であることに変わりはない。それぞれの作品の下敷きにある民族の色合いもあぶり出されるような、明晰な演奏だ。
ガイドコメント
トルコ出身のピアニスト、サイの4年ぶりとなるソロ・アルバム。技巧が冴えわたるムソルグスキーの「展覧会の絵」や、ヤナーチェクの激情が噴出するソナタ「1905年10月1日」など、ヴァラエティ豊かな組み合わせだ。
収録曲
01組曲「展覧会の絵」 (ムソルグスキー)
02ピアノ・ソナタ変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」 (ヤナーチェク)
03ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調op.83 (プロコフィエフ)