ミニ・レビュー
何という強靱なタッチ!米ソ冷戦時代、幻のピアニストと言われたリヒテルが1960年に敢行したアメリカ・ツアー時に録音したベートーヴェンがSA-CDハイブリッド盤で甦った。少々のノイズやハム音もそのまま入っているが、圧倒的なピアニズムに脱帽。ミュンシュとの協奏曲はまさに壮絶なバトル。
ガイドコメント
1960年、リヒテルのアメリカ・デビュー時にセッション録音されたベートーヴェン作品を集大成した2枚組。ミュンシュ率いるボストンso.との共演となったピアノ・ソナタ第23番「熱情」など、アグレッシヴな演奏は聴きもの。
収録曲
ベートーヴェン:
[Disc 1]
01ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」
02ピアノ・ソナタ第12番変イ長調op.26「葬送」
03ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調op.54
[Disc 2]
01ピアノ協奏曲第1番ハ長調op.15
演奏
スヴャトスラフ・リヒテル(P) [2] (1)シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団